◆ りんどうの収穫後の残茎葉処分、圃場の排水対策を徹底しましょう
◆ 小ぎくの良質苗確保のために、計画的な親株管理をしましょう
◆ 来年の作付けに向けた圃場の管理・土壌の改良を行いましょう

りんどう


1 本年の生育概要
現在、極晩生種の出荷も終盤となっています。本年は、早生種では平年より遅めの開花、晩生種ではほぼ平年並の開花となった地域が多くみられました。また、病害虫では、ハダニ類や葉枯病などが見られましたが、発生量は少なく、被害もそれほど目立ちませんでした。

2 収穫後の管理
(1)茎葉の除去
茎葉がほぼ枯れた圃場では越冬芽を傷つけないように刈り払いを行います。ほぼ枯れた状態に限り、刃物を用いて刈っても構いませんが、晩生・極晩生種等茎が完全に枯れていない場合は、枯れた部分で刈り払い、残った茎は翌春に集めて圃場から持ち出すようにします。
特にリンドウホソハマキや花腐菌核病が発生した圃場では、残茎が来年の発生源になりますので、必ず圃場外に持ち出して処分してください。

(2)雑草防除
翌春の雑草対策として、また、害虫の越冬場所を減らすために、秋のうちに圃場内外を除草すると効果的です。

(3)圃場管理
ア 株の保護
特に極早生、早生系統の根張りが少ない品種では、塊茎が土壌表面に浮き出る傾向にあります。このため、積雪の少ない地域では凍寒害を受けやすく、枯死の原因になります。また、りんどうは越冬芽の付け根から毎年新しい根を発生させるので、露出した状態では新たに根を伸ばせなくなり、株が衰弱します。この対策として、
①マルチをはがし、管理機等で通路の土を越冬芽が隠れる程度に土寄せして株を保護する
②株元に土を置いて株を保護する
等の方法があります。

イ 堆肥施用
りんどう圃場への堆肥施用は、秋施用が効果的です。畦に堆肥をのせる場合、よく腐熟して水分が少ないものを用います。また、多く施用し過ぎないように注意します(1~2t/10a)。

ウ 排水対策
雪解け水が圃場内に溜まらないように排水路を確認します。

3 株更新
安定した収量を確保するためには計画的な圃場更新を行い、健全な株を維持することが重要です。採花年限は5年程度とし、養成期間を考慮して計画的に株更新を進めましょう。来年新植を予定している圃場では秋のうちに堆肥3~4t/10aを施用し、粗起こしや明渠の整備等を行います。また、土壌診断を行い、施肥設計の準備をしましょう。

小ぎく


1 本年の生育概要
10月咲き品種もほぼ終了となり、親株の伏せ込み作業が始まっています。本年は8月咲き品種で開花が遅れ需要期の出荷に間に合わない地域が見られましたが、9月咲き品種では、ほぼ平年並の開花となりました。病害虫も、白さび病やべと病、ハダニ類、アブラムシ類などが見られましたが、大きな被害とはなりませんでした。

2 栽培計画
翌年の栽培に向け、各品種の開花期や特性を整理します。そのうえで品種構成や作付面積を決定し、必要な親株の数量を確保します。

3 親株管理
(1)伏せ込み床の準備
伏せ込み前に十分に潅水し、土壌を湿らせておきます。施肥は土壌診断を受け、適正な施肥量となるようにします。多肥だと発根が劣り枯死することがありますので、野菜跡地など肥料の蓄積がみられる場合は減肥するようにします。肥料の蓄積がない場合、1aあたり堆肥300kg程度、窒素、リン酸、カリ各1.5kg程度施用します。

(2)伏せ込み
ハウスへの親株伏せ込みは、遅くとも11月上旬頃までに行います。伏せ込みには親株、かき芽、冬至芽などの方法がありますが、品種特性や作業方法に合わせて選択し、挿し穂数が確保できるようにします。親株での伏せ込みは、作業は少なくて済みますが、病害虫をハウスに持ち込む危険が高くなります。特にハダニ類や白さび病の持ち込みに注意しましょう。
冬至芽での伏せ込みは、手間はかかりますが、その後の芽の揃いがよく、挿し穂が揃います。

(3)伏せ込み後の管理
伏せ込み後は十分に潅水し、トンネルなどで被覆し、できるだけ早く活着させます。
活着後は、日中はハウスを開放し低温にあてるようにし、夜間は凍らない程度の温度で管理します。このときの低温が不十分だと、冬至芽の発達が遅れ、採穂数の減少につながります。
活着後の潅水は床面が乾かない程度に控え、極端な過湿や過乾燥は避けるようにします。過湿は根腐れや白さび病、べと病などが発生しやすくなります。一方、過乾燥では新芽の発生や伸長が悪くなるので注意します。

(4)保温開始
新芽を伸ばして採穂するため、トンネル等による保温を行います。保温を始める時期は地域や気象条件、品種によって異なりますが、挿し芽時期の2~3か月前が目安となります。8月咲き品種の場合、概ね1月下旬から2月上旬に保温を開始します。新芽が伸びにくい品種は保温時期を早めるなど品種に合わせて調節しましょう。

施設栽培
1 厳寒期の管理(保温性の向上)
ハウスの被覆資材の状態を確認し、隙間を無くするとともに破れなどは修繕します。また、内部被覆を二重、三重にすることや、アルミ蒸着フィルムなどの保温性の高い被覆資材の追加等により保温性を確保します。また、古い資材を新しいものに替えて日射の透過性を高めることも有効です。

2 病害虫防除
ハウスを閉め保温を開始すると、内部の湿度が高くなり、灰色かび病等の病害の発生がしやすい環境となります。できる限り、晴れた日中は換気を励行します。また、循環扇等を利用して空気を循環させることは、室内温度の均一化のほか、灰色かび病などの病害防除にも有効です。
施設内の害虫は、露地と異なり増殖・越冬しやすくなります。日頃から作物への寄生状況を確認して発生初期の防除に努めましょう。

来年の栽培に向けて
1 来年の作付けに向け、圃場の整理や準備を行いましょう
(1)圃場の排水対策の実施
(2)土壌診断の受診と結果に基づく土壌改良、pH矯正、施肥設計
(3)被覆資材の除去や多量潅水、クリーニングクロップの導入による塩類集積対策
(4)育苗施設でのウイルス病等の感染源越冬防止のため、ハウス内雑草、不要な株等の整理

2 来年の栽培計画を立てましょう
本年度の反省を踏まえ、品目や品種、作型の組み合わせ、作付面積、圃場の利用計画を立てましょう。



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