台風第18号は、今後北上する予想が出されており、本県でも18日に風雨等が強まる可能性があります。農作物被害軽減に向け、可能な範囲で収穫を進めるほか、排水溝や防風設備の点検などを行い、迅速に対応できるように備えましょう。
人命第一の観点から、圃場の見回り等については、気象情報を十分に確認し、大雨や強風が治まるまでは行わないでください。また、これまでに大雨等の影響を受けた地域では、地盤が緩んでいる可能性があるので、十分に注意して行動しましょう。

農作業安全


見回りや機械作業は安全第一! 

(1)被害確認のための圃場見回りや事後対策を実施する際は、河川や水路が増水中の場合や圃場が冠水している場合は危険なので、近づかないようにしてください。また、土砂崩れなどの恐れのある場所へは、安全が確保されるまでは立ち入らないようにしましょう。
(2)水が引いた後に圃場に入る際は、路肩が緩んでいたり、圃場や作業道等がぬかるんで、農業機械等が横転する危険があります。作業時には十分注意してください。

水稲


適期を迎えた水田は早めの刈取を!

 ◎ 事前対策
(1)ひとめぼれやあきたこまちなど多くの品種は刈取適期を迎えています。適期を迎えた水田では収穫作業を進めましょう。
(2)まだ刈り取りできない水田では、排水路等にゴミなどが詰まっていると浸冠水しやすくなります。排水路のゴミを除去するなど点検・整備をしてください。

◎ 事後対策
(1)圃場が浸冠水した場合、穂が水に漬かると玄米品質に影響を及ぼしますので、速やかに排水するよう努めてください。また、圃場に流れ込んだゴミなどを片付けましょう。
(2)倒伏した場合は収穫時に刈り分けし、土が付着した籾や青未熟粒等の混入を避けてください。また、穂に泥が付着すると調製時に玄米表面を汚し、外観品質を損なう恐れがあります。作業機はこまめに清掃し、品質低下を防止してください。

畑作物


排水対策を十分に!


◎ 事前対策
地表排水の促進のため、周囲溝や排水口などを点検・補修し、速やかに排水できるようにします。
 
◎ 事後対策
圃場にたまった水は直ちに排水し、長時間滞水しないように努めます。圃場排水の促進は紫斑病など各種病害の発生低減やコンバインによる適期収穫につながります。
台風により倒伏した株は、莢が地面に接しないよう、早期に引き上げて子実肥大を促します。

野菜


排水対策と施設の保守点検を万全に!


◎ 事前対策
(1)果菜類は若採りするなど、収穫可能なものはできるだけ事前に収穫を終えます。
(2)これまでの大雨等による排水溝の損傷や詰まりがないか、整備・点検を行います。
(3)防風ネットやハウスは、緩んでいるワイヤーやハウスバンドを張り直し、ネットやフィルムの破れている部分は補修しておきます。特にハウスでは筋交いなどの補強を行い強風に備えます。
(4)風が強く施設を閉め切る時間が長くなると、湿度が上昇して病害が発生しやすくなりますので、循環扇等で空気を撹拌して予防に努めます。
(5)強風で支柱が抜けたり、倒伏する恐れがありますので、畦の両端や所々で支柱を補強します。併せて支柱・ネット等への茎葉の誘引状況を点検し、しっかり固定します。

◎ 事後対策
(1)圃場にたまった水はただちに排水し、長時間滞水しないように努めます。排水後、圃場作業が可能になったら畦間の中耕を行って土壌中に空気を送ります。
(2)茎葉に泥土が付着している場合は、動力噴霧機により水をかけて洗い流します。浸水や多湿、茎葉の損傷等により病気にかかりやすくなっていますので、品目ごとの防除指針に従って殺菌剤を散布し、病害の発生を予防します(特にべと病、疫病、立枯性疫病、軟腐病など)。
(3)強風などで傷んだ茎葉や果実は摘除するとともに、整枝、誘引などの管理を徹底し、必要に応じて薄い倍率で液肥を施用または葉面散布し、草勢の回復に努めます。
(4)冠水や土に埋没するなど、回復の見込みのない場合は直ちに整理し、代替野菜の作付や次年度の栽培に向けた対策を検討します。
(5)施設が破損した場合は、速やかに補修を行ってください。

花き


排水対策と風による倒伏対策を十分に!


◎ 事前対策
(1)圃場に水路などからの水が入らないよう土嚢などで対策するとともに、排水路の点検を行い、排水しやすいよう整備してください。
(2)強風による折損や倒伏の恐れがありますので、支柱やネットの強度を確認し、補強してください。また、ネット上げが不十分な場合、茎上部が風で折れることがありますので、適宜引き上げます。
(3)施設栽培では被覆資材の破損が拡大しないように、ビニールの小さな破れや傷の補修を行います。また、風が強い場合、施設を閉め切ることになりますが、湿度が上昇して病害が発生しやすくなるので、循環扇等で空気を撹拌して予防に努めます。

◎ 事後対策
(1)台風の通過後、滞水している圃場は速やかに排水します。
(2)茎葉に泥が付着している場合は、動力噴霧器等で洗い流すとともに、必要に応じて液肥の葉面散布等により草勢の回復を図りましょう。
(3)支柱、ネットの修復を行うとともに、倒れた茎は早めに起こし、曲がりを軽減するように努めます。また、根の浮き上がった株については、茎葉を立て直し、土寄せしましょう。
(4)折れた茎葉は圃場外に持ち出すとともに、茎葉の損傷がひどく回復の見込みのないものは、抜き取り処分しましょう。
(5)風による茎葉の損傷や泥の跳ね上がりから病害の発生が助長されますので、速やかに殺菌剤を散布します。
(6)施設花きでは、破損部分があれば補修を行います。また、施設内では過湿の状態にあり、病気の発生が懸念されますので、速やかに換気し、薬剤散布により病害の発生予防に努めます。

果樹


りんご  防風対策と被害軽減対策をしっかりと!
 
◎ 事前対策
(1)早生・中生品種は、農薬の安全使用基準の収穫前日数を確認し、収穫可能なものは収穫を進めましょう。
(2)防風ネットを設置している園地では、ネットの張りを点検し、緩んでいるワイヤーは張り直し、破れたネットは張り替えるなど、十分に効果が現れるよう準備します。
(3)わい性樹は強風で倒状することがありますので、主幹を支柱に2~3ヵ所結束します。長大な側枝を持つ樹形であれば、一層、バランスを崩しやすいので、丈夫な支柱で支え、はずれないよう縄で縛り固定します。
(4)高接ぎでは大切な更新枝を保護するよう添え木し、幼木も丈夫な支柱を立てておきます。
(5)降雨による表面水を速やかに排水できるよう、あらかじめ溝を切るなどして対処してください。特にも度重なる台風の接近等で滞水している園地では、必ず排水対策を実施してください。

◎ 事後対策
(1)斜めに傾いたり、横になった樹体は、そのまま不用意に引き起こすと、残っていた根も切ること
になります。このため、倒れた側からスコップで少し掘り下げるなど、注意深く戻します。
紫紋羽病の発生園では、病気の蔓延を予防するため本病に登録のある剤を土壌潅注処理します。なお、使用前には必ずラベル等で使用基準を確認してください。また、樹の衰弱が予想される場合には、堆肥や土壌改良資材を根域に混和し埋め戻します。
(2)園地が浸水した場合や枝葉や幹に無数の傷が生じている場合、果実腐敗性の病害や腐らん病など樹体病害の感染の恐れがあります。このような場合は定期防除を早めるか、または特別散布で殺菌剤を全面散布し感染を予防します。また、側枝や大きい結果母枝が折れた場合は、傷口をなめらかに切り塗布剤を塗ります。

ぶどう   棚の補強と排水対策をしっかりと!

◎ 事前対策
(1)防風ネットを設置している園地では、ネットの張りを点検し、緩んでいるワイヤーは張り直し、破れたネットは張り替えるなど、十分に効果が現れるよう準備します。
(2)棚が倒壊しないよう、棚内部の力線に補助支柱を配し、周囲柱、隅柱を補強しておきます。
(3)降雨により土壌が軟弱化しアンカー等が浮き上がることを軽減するため、排水溝を切り、速やかに排水できるよう対処します。特にも度重なる台風の接近等で滞水している園地では、必ず排水対策を実施してください。

◎ 事後対策
(1)斜めに傾いたり、横になった樹体は、そのまま不用意に引き起こすと、残っていた根も切ることになります。このため、倒れた側からスコップで少し掘り下げるなど、注意深く戻します。
(2)園地、園道に滞水がある場合には、溝を切るなどして排水に努めます。特にぶどう棚では降雨により土壌が軟弱化し、アンカー等が浮き上がりやすくなりますので、速やかに排水対策を行います。

畜産


施設等の暴風対策と飼料畑の排水対策の徹底、停電時対応の確認
水辺近くの電牧器は念のため撤収を!

◎事前対策
(1)強風により畜舎や施設の破損が懸念されますので、畜舎周辺を点検し、必要であれば修繕や補強を行います。また、畜舎内に雨水が入らないよう排水溝の点検等を行います。
(2)飼料作物を作付している圃場では、排水溝の点検を行い雨水の排水を促します。特にとうもろこしは湿害に弱いので、排水対策を徹底します。
(3)停電により搾乳が出来ない場合を想定して、発電機の準備や使用方法を確認しておきます。また、可能であれば貯水タンクに水を確保しておきます。
(4)河川や用水路等水辺近くの圃場で放牧や獣害用の電気柵を設置している場合は、念のため電牧器本体を撤収し、浸水等による紛失、故障等を防ぎます。

◎事後対策
(1)飼料作物の作付圃場で滞水している場合は、速やかに排水するよう努めます。飼料作物の収穫時には、飛来物が混入しないように注意します。
(2)強風によるとうもろこしの折損や倒伏が懸念されますが、子実の登熟初期までに倒伏した個体は、折損していなければ立ち直る場合があるので、そのままの状態にしておきます(手で直すと茎・根などが折れることが多く、被害は逆に多くなります)。
(3)倒伏した場合の収穫は、ハーベスタの収穫方向をよく考え、作業機の運行速度を控えめにし、やや高刈りとするなど、収穫時の土壌などの混入を避けます。また、切断長が粗くなりやすいことから、詰込み密度を確保するために十分な踏圧と早期密封に努め、発酵品質の低下を防ぎます。
(4)折損等の被害が著しい場合は、圃場準備を急ぎ、エンバクやイタリアンライグラスを播種して、自給飼料確保を図ります。
(5)畜舎内への浸水や雨漏りが発生した場合、高温多湿となり不衛生になりますので、台風通過後は畜舎やその周辺の排水を徹底し、敷料交換、排泄物の除去、空気の入れ替え等により乾燥を図り、消毒を実施します。特に搾乳機器は十分な点検を行い、消毒等の衛生対策を徹底します。

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