質問内容:
にんじんの発芽不良に悩まされています。
水分不足が原因とされていますが、灌水してもうまくいきません。土壌水分となにか別な要因があるのでしょうか。

回答:
にんじんは、他の野菜と比べ発芽が不安定なため、播種期に失敗しやすい野菜です。発芽率を高め、発芽揃いを良くするための基本事項は以下の通りです。
1 土壌pHは5.5〜6.5を目標とし、必要に応じて石灰資材等で矯正します。
2 発芽時は酸素要求量が高いことから、特に粘質土では前年秋頃までに完熟堆肥等を施用し、土を膨軟にします(土が硬すぎると、芽が地上に上手く出られず枯れる場合があります)。併せて、排水不良による過湿害を防ぐために、排水対策 (明渠排水等)を実施します。水分吸収と呼吸を促すことが目的です。
3 乾燥条件では発芽揃いが悪くなるため、降雨後の適湿時や、十分な散水後に播 種します。砂質土では特に注意しましょう。
4 播種量は袋に記載してある発芽率を確かめ、低い場合には十分量を播種します。有効期限が過ぎているものは発芽率低下の原因となるので併せて確認しましょう。
5 発芽適温は15〜25℃前後で、順調にいけば7〜10 日程度で発芽揃いとなります。温度が10℃以下と低すぎたり、30℃以上と高すぎたりすると、発芽不良や発芽までの日数がかかります。
6 覆土は均一にし、かつ深くしすぎないことがポイントです。土壌が適湿であれば3〜5mm程度、乾燥している場合には5〜6mm 程度の覆土が目安です。厚すぎる覆土は発芽不良の原因となります。
7 コーティング種子は裸種子より水分が必要です。十分湿った土壌で播種し、覆土は10mm程度とします。
8 播種後は土壌と種子が密着するように十分鎮圧します。
播種時期にもよりますが、近年は極端な夏期高温による枯死、発芽率低下(潅水しても2割程度の発芽)や出芽遅れ、また強雨、長雨等による流亡等の事例が県内産地で見られています。上記ポイントを再確認するとともに、出芽率が低かった場合には播き直しや、播種時期、圃場の変更等も検討してみましょう。