◆ りんご  早生種の熟度はほぼ平年並だがバラツキあり!適期収穫の徹底を!!
◆ ぶどう  着色がやや遅れ気味!食味を重視した適期収穫を!!

りんご


1 生育状況
(1)果実生育
定点観測地点(表1)の果実生育(横径)を県平均でみると、いずれの品種もほぼ平年並となっています。8月の低温寡照の影響で生育の停滞が懸念されましたが、現時点では大きな影響を受けず概ね順調に生育しています。しかしながら、今後の生育・成熟への影響が懸念されますので、随時、成熟不良果やサビ果、奇形果等を摘果して着果負担を軽減し、生育の促進を図りましょう。
(2)果実品質
8月21日時点の岩手県農業研究センターの「つがる」の果実品質調査結果をみると、硬度・糖度・デンプン指数ともおおよそ平年並となっています(表2)。
また、県内定点観測地点の「つがる」の果実品質調査結果をみると、例年以上に地域による熟度のバラツキが大きい傾向にあり、特にも沿岸部でデンプン指数の低下が早い傾向にあります(図1)。このように、地域や品種によって着色が先行したり果肉が先行したりと、収穫適期がバラつく可能性もありますので、各地の普及センターやJA等が提示する情報を確認し、適期収穫を心がけましょう。







2 管理作業
(1)早生種の着色管理
葉摘み作業が遅れている場合でも、果皮に急に直射日光が当たると日焼けが発生しますので、徐々に葉摘みを進めましょう。高温が予想される日には、極力、果面の温度が上がる午後から実施しましょう。
(2)早生種の収穫
すぐりもぎが基本です。特に熟期が不揃いな「つがる」や「きおう」は徹底しましょう。
※ 詳細は7月27日発行の「農作物技術情報第5号 果樹」をご覧ください。
(3)「紅いわて」の収穫について
「紅いわて」は着色の良い品種であるため、着色のみで収穫を判断し、収穫が早すぎてしまうと食味が劣り、品種の評価を落とすことになります。食味を重視し、表3を参考に収穫を行ってください。なお、系統販売等、輸送して販売を実施する場合はデンプン指数2~2.5、直接販売を実施する場合はデンプン指数2程度を目安に収穫を行ってください。



(4)中生種の着色管理
ア 「ジョナゴールド」などの着色管理は、1回目の軽い葉摘み終了後、陽光面の着色が進んでから、葉や枝カゲをつくらないように玉回しを収穫まで2~3回行います。玉回しと同時に適当な強さに葉を摘みます。
イ りんごの着色適温は10~20℃です。気温の高い日が続くと、必要以上に葉摘みを強くしても着色は進まないので、過度の葉摘みとならないよう注意します。
(5)「ふじ」の着色管理
ア 「ふじ」は、着色期間が30~40日間と長いため、陽光面が着色してきた頃(9月下~10月上旬)と10月中~下旬の2回に分けて葉摘みを行います。1回目の葉摘みは、果実に密着する葉を摘む程度とし、2回目は適当な強さまで葉を摘み、陽光面の着色が進んできたら葉や枝カゲを残さないよう玉回しを行います。
イ 過度の葉摘みは、葉が少なくなり果実の着色や蜜入りが劣り、翌年の花芽の充実が悪くなるなどマイナスの影響が出ますので注意してください。

3 病害虫防除および気象災害対策
(1)病害虫防除
県内で褐斑病の発生が目立っています(写真1)。発病を確認または懸念される場合は、速やかにトップジンM水和剤又はベンレート水和剤を特別散布してください。
また、今後の気象条件によっては、斑点落葉病やハダニ類等が発生することがあります。予察情報等を参考に、必要な防除を実施しましょう。
なお、早生品種の収穫期になりましたので、農薬の使用にあたっては、それらへのドリフトと、使用基準(倍率、収穫前日数等)には十分注意してください。
(2)台風対策
これから、台風が多く発生する時期になります。強風で倒木が発生しないよう、防風ネットの設置、支柱との結束を確認してください。また、気象情報に注意し、台風の接近前に収穫を進めるなど、被害を最小限にできるよう対策を講じてください。
(3)湿害対策
台風に伴う大雨や秋の長雨など、園地内が過湿となった場合、裂果や根部の障害による樹勢衰弱の要因となります。園地内に水が停滞しないよう、溝を掘るなど排水対策を講じましょう。

ぶどう


1 生育状況
8月25日時点の定点調査地点における「キャンベルアーリー」の果実品質は(表4)、平年と比較して房長がやや小さいものの、果径は平年並で、糖度は平年より高くなっており、着色開始も平年より早まりました。
しかし、8月の寡照の影響により、品種によっては着色や糖度上昇の遅延、酸抜けの遅れ等が懸念されます。



2 収 穫
収穫は着色、糖度などの食味に留意しながら、品種ごとの基準糖度に達してから行います。過熟になると、商品価値が低下し、裂果や脱粒の発生も助長しますので、過度に着色は期待せず適期収穫に努めましょう。
※詳細は、7月27日発行の「農作物技術情報第5号 果樹」をご覧ください



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