◆ 飼料用トウモロコシ  各地域で収穫が始まっています。刈り遅れないよう、収穫を速やかに進めましょう。
◆ 牧 草  刈り取り危険帯の時期が近づいています。この時期は収穫や施肥を避けます。
◆ 獣害対策用電気牧柵  次年度設置のことを考えて撤収します。

1 飼料用トウモロコシ
黄熟期に到達している圃場が多いと推察されますので、子実熟度を確認し、速やかに収穫作業に入ります。(収穫適期については、農作物技術情報第6号を参照してください)。熟期が完熟期に近い場合は、子実が硬く、また詰込水分がやや低くなりますので、消化率とサイロ詰め込み密度を高めるため、収穫時の切断長を10mm未満とします。完熟期で破砕処理を行う場合は、切断長19mm、ロ-ラ間隙3mmが目安です。
過度の刈り遅れやすす紋病、霜にあたったトウモロコシは、水分含量が低く、開封後、二次発酵が起こりやすくなります。ギ酸やプロピオン酸など添加剤の使用を検討しましょう。また、刈り遅れた圃場では、カビが増殖している可能性があります。サイレージを開封するときに、カビの有無をよく確認し、給与時にはカビをしっかりと取り除きましょう。

2 牧 草
オーチャードグラス等の寒地型イネ科牧草は、短日で気温が低下してくると、越冬のために地下部へ養分の蓄積を始めます。この時期に刈り取りを行うと、牧草が再生し、養分の蓄積が不十分となるため、冬季に凍害や雪腐れ病の影響を受けやすく、越冬株数が減少するなど、翌年以降の減収につながります。

(1)刈り取り危険帯の時期
オーチャードグラスの刈り取り危険帯は、日平均気温が5℃以下になる日から遡った約30日間となります。なお、年次や地域によって変動する場合がありますが、各地域における平年の刈り取り危険帯の目安は表1のとおりです。



(2)施肥
刈り取り危険帯の時期に窒素成分を供給すると、養分の蓄積が止まり、分げつや成長が始まります。この時期は刈り取りだけでなく、施肥も控えてください。また、窒素成分を多く含んだ堆肥の施用も避けましょう。

3 獣害対策用電気牧柵
飼料用トウモロコシの収穫が終わり、設置した電気牧柵を撤収する際に、来年も設置することを見越してひと工夫して撤収すると次年度の設置がずっとスムーズにいきます。

(1)撤収器具を積極的に利用する
ワイヤーを巻き取るボビン、巻取りハンドルを準備しておくと撤収時の軽労化が図れるだけでなく、次年度のワイヤー張り作業をスピーディに行うことができます(写真1)。
ボビン、巻き取りハンドルについては各種電牧メーカーにお問い合わせ下さい。

(2)巻き取ったワイヤーを圃場ごとに区別する
電気牧柵を設置した圃場が複数ある場合はワイヤーを巻き取ったボビン等にどこの圃場に設置したものか分かるようにします。そうしておくことで次設置時に大幅なワイヤーの接続・延長、切断等が少なくなり、資材のムダを省くことができます。

(3)アース棒に目印をつける
アース棒を抜かずにそのままにしておく場合は、次年度にアース棒のありかを見失うことがないように分かりやすい目印をつけておきます(そばに棒を立てておく、アース棒の先端やリード線に目立つ色のテープ、紐を結ぶ等)

(4)電牧器設置の様子を記録しておく
写真2のように電牧機の設置した様子を写真等で記録しておき(携帯電話、スマートフォンも便利)、次年度にそれを参考にすると線の接続方法など迷うことなくスムーズにできます。

以上のことを実施しておくと、次年度の電気牧柵の設置にかかる労力、時間が大幅に削減できます。



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