◆ 採草地の雑草は、除草剤を適切に選択し対処します。
◆ 飼料用トウモロコシの栽培では、品種選定と基本技術を再確認します。
葉の黄化は窒素不足です。4~5葉期に追肥を実施しましょう。

1 採草地の雑草対策

(1)除草剤散布
強害雑草のギシギシが多い場合は、ハーモニー75DF水和剤が効果的です。

ア 新播草地の一番草収穫前
新播草地は、経年草地に使用する場合と薬液量が異なります。ハーモニー75DF水和剤はマメ科牧草(アルファルファを除く)に薬害が出ること、1回の使用であることにも注意ください(表1、2)。
また、新播草地への散布は牧草定着後とし、圃場の損壊や株のめくり上がりを防ぐため、散布の際は作業機の急な旋回を避けて下さい。



イ 新播草地の一番草収穫後、経年草地の一番草収穫後から最終番草収穫後
新播草地の一番草収穫後は経年草地での薬液量となります。



2 トウモロコシ栽培のポイント

トウモロコシは、エネルギーの高い子実と、消化性の比較的高い繊維を含む茎葉から構成され、飼料価値が優れ、家畜の嗜好性も良く、単位面積あたりの栄養収量が高い粗飼料です。下記の栽培基本技術に基づき単位収量の向上に努めましょう。

(1)品種の選定
収穫時期に確実に黄熟期に達する品種を選択し、収穫時期の作業分散と、気象変動の危険分散を考慮し、早晩性の異なる数品種を栽培します。また、昨年の作柄を考慮して、耐病性や耐倒伏性の高い品種に変更することも考えます。

(2)適切な施肥
堆厩肥は10a当たり3t、炭カルで200kgを標準とし、投入量に応じて化成肥料を加減します。
生の堆肥はタネバエを呼び、発芽不良の原因となるので、播種1ヶ月前に施用し土中で分解を図ります。糞尿の多量還元は、植物体中の硝酸態窒素含量を高め、硝酸塩中毒を引き起こす他、ミネラルバランスが崩れ、家畜の栄養上も問題となるので、窒素とカリが過剰にならないよう注意します。
土壌分析や飼料分析を実施している場合はその分析値に応じて施肥量を増減させます。

(3)適切な播種作業
トウモロコシは湿害に弱いので、排水の良い畑を準備 します。栽植密度は、表3の畦間、株間と栽植本数を参考にして下さい。
極早生品種で8,000本、早生品種で7,000本、中生品種で6,500本、晩生品種で6,000本を標準とします。
密植しすぎると雌穂が小さくなりTDN含量が低下するだけでなく、茎が細くなり倒伏にも弱くなります
播種は霜が降りない時期で、平均気温が10℃になる頃(5月中~下旬)に行います。
鳥害防止のため播種時にキヒゲン(チウラム剤)を粉衣します。

(4) 雑草の防除

ここ数年圃場に発生する雑草の種類と発生程度によって、適切な除草剤を選択し、散布時期、散布量、使用回数を守り防除に努めます。同じ除草剤を使用し続けているとその除草剤に抵抗性のある雑草が増えてきますので、一部の圃場で新たな除草剤を試してみることもおすすめします。
砕土(播種床形成)~土壌処理(除草剤)まで期間を空けすぎると雑草が芽吹いてきます。
また、除草剤をしっかりと効かせるために砕土、鎮圧を念入りに実施します

(5) 害虫の防除
早期発見が最も重要であり、発生の予想される時期に圃場をよく観察します(前年発生した圃場は特に注意します)。アカザ・タデ類などの幼植物はタマナヤガ(ネキリムシ)の産卵を誘発し、発生源となるので、播種後から生育初期にかけて雑草防除を徹底します。
前年に被害があった圃場にはクルーザーFS30を種子に塗沫処理すると被害を最小限に留めることができます。もし、害虫が発生した場合は表4を参考に対策をとってください。



(6) 追肥のすすめ
播種してから可能なかぎりこまめに生育を確認しましょう。葉が黄化している場合は窒素成分が欠乏しているので追肥をおこないましょう。追肥は4~5葉期に行い、穂の元になる細胞が形成される7~8葉期に間に合うようにしましょう。追肥量はチッソ成分で5kg/10aを目安にトウモロコシの葉色や生育具合を確認しながら量を増減しましょう。栽培初期の生育観察と4~5葉期までの追肥がポイントです。

(7) 暑熱対策を早めに始めましょう
5月はまだ暑熱対策はまだ早いと思いがちですが、図1をご覧ください。
過去3ヵ年の盛岡市における温湿度指数(THI)をみてみると、5月に入ると搾乳牛がストレスを感じ始めるTHI値【68】を超える日が増え始めます。特に5月20日以降は要注意です。
暑熱対策を早めに実施し、搾乳牛のストレス積み重ねを出来る限り減らしましょう。



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