◆ 牧   草   一番草の収穫・調製のタイミングは、飼料の栄養成分、収量に大きく影響します。生育ステージを観察し、適期収穫を行いましょう。

◆ 飼料用トウモロコシ 雑草防除のため土壌処理、生育期処理を行い、収量確保・サイレージの品質向上を目指しましょう。

◆ 暑 策  乳牛の場合は気温が21℃に達したら換気扇を回し始めましょう。       また、本格的な暑さが来る前に十分な暑熱対策を準備しておきましょう。

牧草


1 生育状況
4月中下旬にかけて平年よりも気温が高く、降水量も多かったことから、概ね県内全域で牧草の生育が早まっています

2 収穫
(1)1番草の収穫適期 
図1はオーチャードグラスの1番草の収量と栄養価の推移を示したものです。
生育が進むにつれ収量は増加しますが、消化率、可消化養分総量(TDN)、蛋白質含量(CP)は減少します。
収量と栄養価のバランスを考慮して、『出穂始めから出穂期』に収穫を行いましょう。目安は1m四方で出穂本数が2~3本(出穂始め)から40~50%(出穂期)です。

(2)刈取り高さ

牧草の刈取り高さは、2番草以降の再生力と収量を決定する重要な要因です。
低刈りは再生力が悪くなり、高刈りは収量減少につながります。地際から10cmを目安に刈取りを行いましょう(だいたい握りこぶし1個分の高さ)。

(3)オーチャードグラス(OG)とチモシー(TY)の特性
 OGは基本的に年3回刈取ります。2回刈りなど利用回数が少なく、刈取り間隔が長くなると消失する個体が増えたり、株化が促進され裸地が多くなります。刈取り間隔は40~50日が目安です。

 TYは1番草時に早刈りすると再生が悪くなります。これは出穂茎がある程度生育しないと2番草となる新しい分げつが生長しない特性があるからです。よって、刈取り時期はOGよりも遅い出穂期以降とします。また、OGよりも再生スピードが遅いので刈取り間隔は50~60日を目安とします。

(4)収穫後の追肥

2番草の生育を促進するため、刈取り後に追肥を行います。施肥量の目安は、10a当たり成分量で窒素5kg、リン酸2.5kg、カリ5kgです。

オーチャードグラスは刈取り後すぐに再生が始まるので、刈取り後可能なかぎり迅速に追肥をおこない、再生を促進させます。一方、チモシーの場合は再生速度がオーチャードグラスよりも緩やかなので、1番草刈取り後7~10日後を目安に追肥をします。

(5)チモシー(TY)1番草刈り取り後の追肥の重要性

   TYはオーチャード(OG)と異なり、1番草刈り取り後に新しい分げつが発生し、それが翌年の1番草まで維持され収量に影響します。よって1番草刈り取り後に施肥し、新しい分げつ発生を促進する必要があります。
もしTY1番草の刈り取り後の施肥を省略すると以下のようなことになってしまいます。
→新しい分げつ発生が少なく茎数が減少
→翌年の1番草収量が低下、TY密度が減少
→草地が雑草地化
これを防ぐために、TYは一番草刈り取り後(7~10日後)
に速効性のある化成肥料を追肥します。

飼料用トウモロコシ


1 生育状況
5月上旬の日平均気温は、平年と比較して高く推移しており、5月中旬に入ってから日平均気温が15℃を超える日が多くなっています。中旬~下旬にかけて播種作業が各地域で進んでいます。

2 雑草防除
雑草の繁茂を防ぐには、早期の発見と防除が不可欠です。播種後はこまめに圃場を観察してみましょう。土壌処理でうまく除草が出来なかった場合は生育期処理が必要です。雑草の種類によって、効果が期待できる除草剤が異なるので、圃場の雑草の種類を確認のうえ、適切な除草剤を選択しましょう。除草剤によって散布時期が定められているので、使用方法(時期、回数、留意事項等)を必ず確認してください。

暑熱対策


暑熱ストレスはその長さと強さによって大きくなります。暑熱対策を早期に開始することで、少しでも暑熱ストレスの軽減を図りましょう。気温21℃かつ湿度60%以上で乳牛は暑熱ストレスを感じはじめるという報告もありますので、換気扇を回し始めましょう。

1 輻射(ふくしゃ)熱の遮断や遮光
屋根に当たった日光による輻射熱で牛舎内の温度が上昇します。屋根への断熱材打ち付け、遮熱塗料やドロマイト石灰などの塗布により、輻射熱を低減できます。また、寒冷紗等で西日を遮ることも有効です。





2 乾乳牛も冷やしましょう
乾乳期に暑熱ストレスを受けると、乳腺細胞の発達が妨げられます。それが原因で暑い時期に乾乳期を過ごした牛は、分娩後ほぼ1年間にわたって乳量は低下します。秋になり涼しくなって牛の採食量が多くなったにもかかわらず、あまり乳量が回復してこないのはこのためです。
よって、乾乳牛の暑熱ストレスを緩和させることで、乳腺細胞が増加して分娩後の乳量が増加します。

3 給水施設の整備
最も重要な暑熱対策は、牛の飲水量確保です。十分な飲水量確保のため、配管を太くすることや、ウォーターカップの改修、吐水量が多いものへの交換も検討しましょう。また、水槽のこまめな清掃も飲水量確保に有効です。



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