農作物技術情報 第9号 畜 産

◆ 寒さの影響による牛の損耗を予防する。
◆ 冬期間は、牛舎内の換気不足に注意する。
◆ 飼料分析、土壌分析を実施し、適切な飼養管理・肥培管理を設計する。
◆ 冬期間の粗飼料確保量を把握する。

1 冬期間における飼養管理・衛生管理等の注意点

(1) 厳冬期は体熱の生産に多くのエネルギーが使用されるので、気温の低下状況に応じてエネルギー源となる飼料の増給を行います。特に黒毛繁殖牛の周年屋外放牧を導入している場合は要求量が増加するので留意しましょう。

(2) 換気不良や結露による湿度の多い牛舎環境は、牛に大きなストレスを与えます。牛舎内の換気量確保や牛床の乾燥等により牛にとって快適な環境を維持します。夏だけではなく、冬も換気を目的として換気扇を作動させましょう。

(3) 分娩場所の気温確保に努めましょう。また、分娩後は子牛の濡れた体表を布等で拭き取り、速やかに乾燥させます。エネルギーの消耗や初乳の哺乳欲低下を防ぐことができ、その後の成育をスムーズにします。

(4)子牛の防寒対策が不十分だと、体温維持のためにエネルギーを余計に消費し、抵抗力が落ちるうえに(2)の換気不良も伴って風邪や肺炎などの呼吸器系疾患にかかりやすくなります。
成牛と比較して外気温の影響を受けやすいため、子牛まわりのすきま風対策の実施、十分な敷料の供給や厳寒期は畜産用ヒーターによる加温等により防寒対策をしっかりと行いましょう。

(5) 気温の低下により、搾乳器具・設備等の洗浄液の温度が下がると、洗浄効果が低下します。洗浄がうまくいく三大条件は洗浄液の濃度、量、温度です。このうち温度だけ欠けても効果は低下します。温度管理により洗浄液の排水温度を40℃以上に保ちましょう。

(6) 踏み込み消毒槽の消毒液の汚れや凍結に留意します。厳冬期には消毒液のかわりに消石灰を利用することも考えましょう。

2 自給飼料・土壌(牧草地や飼料畑)の成分や確保量の把握

(1) コーンサイレージ(CS)は、栄養価、発酵品質を飼料分析で確認し、適正な量を給与します。 また、CSは収穫時期により乾物率が大きく変動します。
台風により倒伏等の被害を受けたCSは品質低下が想定されますのでとくにも留意しましょう。

(2) 牧草地、飼料畑の土壌分析を行い、土壌改良資材の散布や来年の肥培管理の変更を考慮して、肥料の購入準備をします。
土壌改良資材の散布は一度にやろうとせず、毎年圃場を決めて順番に散布していきましょう。

(3) サイレージや乾草などの冬期間の粗飼料確保量を把握し、給与計画を考えます。不足する場合は購入を検討します。

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