【中央農業改良普及センター県域普及グループ】



■ 課題名


企業的経営体育成に向けた支援手法の確立と改善

■ ねらい


県域普及グループでは、「農業経営改善指導の手引き」「集落営農組織における法人設立支援マニュアル」の発行、「中長期経営計画策定支援シート」(以下、「計画策定支援シート」)の作成などを通じて、企業的経営体の育成にむけた支援手法の体系化、共有化を図ってきた。

企業的経営体の育成においては、経営改善の取り組みにあたり、経営理念や経営目標を明確にした経営計画作成を支援するとともに、計画実現にむけた計画進捗管理の支援が求められる。

このことから、体系化してきた企業的経営体の育成手法を活用し、各農業改良普及センター及び関係機関と連携し、県内各地域で企業的経営体の育成を図ることをねらいとした。

■ 活動対象


(1) いわてアグリフロンティアスクール受講者

(2) 法人化を計画する集落営農組織を対象とした研修の受講組織(リーダー・役員等)

(3) 県内各地で開催された経営改善に意欲ある農業者を対象とした研修の受講者

 

■活動経過


(1) いわてアグリフロンティアスクールでの支援


岩手大学・JAいわてグループ・岩手県で運営している平成30年度「いわてアグリフロンティアスクール」には県内各地から40名が受講した。このうち農業経営コース、6次産業化コースの受講者は、その経営目標の実現にむけて「食・アグリビジネス戦略計画」を策定することとなっている。

県域普及グループでは、「農業経営戦略演習」「経営改善計画演習」などの講義及び補講において、SWOT分析などの経営戦略作成手法、計画策定支援シートを活用した収支計画作成についての講義や演習を行ない、受講者が円滑に戦略計画を策定できるよう支援を実施した。

(2) 法人化を計画する集落営農組織を対象とした研修での支援


集落営農組織を対象とした法人化支援に関する研修は、現在、県内各地の農業改良普及センター等の主催で実施できる体制が確立されている。

このうち、県域普及グループでは、盛岡・八幡平地域で開催された「盛岡地方集落営農経営力向上講座」、一関地域で開催された「一関地方集落営農推進研修会」の運営支援を実施した。

いずれの研修会においても、集落営農組織の法人化後の経営計画(収支計画)の作成演習を行ない、経営計画作成手法の習得を支援した。

(3) 県内各地で開催された経営改善に意欲のある農業者を対象とした研修での支援


現在、県内各地の農業改良普及センターでは、経営改善に意欲ある農業者を対象として、経営理念や経営目的を明確にした経営計画作成を支援することにより、経営発展にむけた取り組みを促すための研修会、セミナーなどを開催している。

県域普及グループでは一関、宮古、二戸で開催した研修会、セミナーの運営支援を実施し、経営改善にむけた取り組みの基礎となる家族経営協定の締結推進(一関、二戸)や、今後の地域農業を担うと期待される若手農業者等を対象として経営計画作成手法の習得(宮古、二戸)を支援した。

 

■ 活動成果


(1) いわてアグリフロンティアスクールでは、農業経営コース及び6次産業化コースの受講者23名が農業・食ビジネス戦略計画を策定し、アグリ管理士の認定を受けた。

(2) 法人化研修を受講した集落営農組織のリーダー、役員は、経営発展にむけた経営計画や法人化にむけた行動計画の作成手法について理解が進み、集落営農組織の法人化の取り組みの一助となっている。

(3) 県内各地で開催された経営改善に意欲のある農業者を対象とした研修会等の受講者は、受講者が目指す農業経営の姿を明らかにするとともに、経営発展・経営改善にむけた経営計画を作成することができた。

いわてアグリフロンティアスクールいわてアグリフロンティアスクール

一関地方集落営農推進研修会一関地方集落営農推進研修会

■ 協働した機関


岩手大学、JAいわてグループ、農業振興課、各農業改良普及センター(盛岡、一関、宮古、二戸)

■ 中央農業改良普及センター県域普及グループ


経営・担い手チーム

(チームリーダー:千葉守、チーム員:葛巻美知子、成田恵美、三保野元紀)

執筆者:千葉守