【中央農業改良普及センター遠野普及サブセンター】



■ 課題名


地域資源を活かした農村活性化

■ ねらい


遠野地域において受け継がれてきた伝統料理を、遠野の歴史や魅力と共に発信し伝承するため、遠野地域の岩手県食の匠が連携した活動を行う。

高校生など若い世代等を対象に伝承会を開催し、郷土料理の知識や作り方を伝承する活動を実践する。また、定期的な会議による情報交換を行うとともに、研修や交流会により食の匠個々の技術研鑽を図ることを目的とする。

■ 活動対象


遠野地域食の匠連絡会

■ 活動経過


(1) 伝承活動の支援、開催


ア 地元高校生等を対象にした伝承活動


遠野緑峰高校2年生を対象に伝承会を開催し、岩手県食の匠制度の紹介と「遠野きりせんしょ」「まいたけくるみおこわ」の伝承活動を行った(11月30日)(対象:食農研究班2年生5名)。

イ 首都圏における伝承活動


いわて銀河プラザ(銀座)において、第79回いわて学講座講師として「ひなまんじゅう」「遠野きりせんしょ」の講習会を行い、岩手の食文化について伝える活動を行った(1月24日)(講座2回 参加者 各10名)。

いわて学講座

いわて学講座(1月24日)〔いわて銀河プラザ(銀座)〕

 

(2) 食の匠の研修、研鑚活動


ア 連絡会・相互交流会の開催


連絡会を開催し、各食の匠の個人活動について情報共有した(6月26日、11月22日、3月5日)。また、会員同士の交流と相互の技術研鑽を図るため、自分たちの料理を互いに持ち寄り相互交流会を行った(7月19日、3月5日)。

イ 研修会の開催


県内の起業した食の匠の活動を学ぶために、紫波のカフェ「703NK」を訪問し研修を行った(9/3)。

ウ 遠野地域食の匠連絡会会員の現状把握


連絡会に出席できなかった食の匠のご自宅を会長と共に全戸巡回し、活動状況や課題等の実態、会の活動についての意見の把握に努めた(8月6日)。

エ 食の匠の新規認定者の確保に向けた取り組み


新たな食の匠の認定に向けて候補者を選定した。また、候補者に料理を作って頂き、認定に向けて整理すべき課題等について役員で検討を行った(1月28日)。

■ 活動成果


(1) 伝承活動の支援、開催


ア 高校生に対する伝承活動はH28年度より取り組んでいる。今年度参加した高校生からは、「とてもわかりやすく、美味しく作ることができた」「家で作って家族に食べさせたい」などの感想があげられた。また、遠野市の伝統料理や食の匠の活動に対する理解が深まった。

イ 首都圏の活動では岩手県出身者以外の方も多数参加し、遠野の魅力を十分に伝えることができた。

ウ 食の匠の活動が広く知られ、遠野市内NPOや保育園、小学校、中学校、老人福祉施設等から食の匠への依頼を受け、伝承会の講師対応を行った(延べ25回)。

(2) 食の匠の研修、研鑚活動


ア 連絡会では、会の活動の振り返りと視察研修を含めた今後の活動の検討が行われた。連絡会と相互交流会の実施により、個々の活動の情報共有と相互の技術研鑽が図られた。

イ 研修では、視察先の経営者と取り組みの内容や、漬物の漬け方等や多岐にわたる意見交換が行われ、自分たちの活動の参考や技術習得を図ろうとする意欲が高まった。

ウ 全戸巡回により会員個々の現状把握ができた。また、会の活動の情報共有が図られた。

エ 食の匠の新たな認定に向けて、会の役員が候補者にアドバイスするなど候補者を支援する取り組みが行われるようになった。

オ 今年度、情報共有を複数回行う中で、次年度は対象を広げて伝承会を開催する案が出されるなど、限られた範囲でもできることはチャレンジしようと前向きな意見が増えた。

〔食の匠 活動状況〕食の匠 活動状況

 

会長 菊池イヨ子 「遠野きりせんしょ」を中心に、お団子やおふかしなど遠野の郷土料理を伝承しています。伝承会は「楽しく作る」を心がけて、作り方のコツなどを伝えています。一緒にお団子を作っていると、仲良くなり、「イヨちゃん」と呼んでくれる小学生もいます。今後も遠野の美味しいお菓子や料理を遠野の魅力と共に伝えていきたいと思っています。
所属職名:遠野地域食の匠連絡会 会長 氏名:菊池イヨ子

■ 協働した機関


遠野地域食の匠連絡会、遠野市

■ 中央農業改良普及センター遠野普及サブセンター


執筆者:遠藤和歌子