【二戸農業改良普及センター】



■ 課題名


新規就農者の確保・育成に向けた取り組み

■ ねらい


当地域では、新規就農者を毎年20名確保することを目標としており、ここ数年は目標を達成していた。一方、新規就農者の定着率は、平成25時点では80.2%(現普及計画策定時、平成25新規就農定着状況調査)と、県平均を下回っていた。

二戸地域の農業を維持していくためには、今後も新規就農者の継続的な確保、定着率の向上が重要であることから、関係機関と連携して就農相談活動や就農に向けたフォローアップを実施した。

■ 活動対象


二戸地方への就農希望者

■ 活動経過


(1) 二戸地方就農相談会の開催(H27~30)


ア 関係機関と開催方法を協議し、開催時期・場所を決定した。

イ 開催を周知するためにポスター・チラシを作成し、平成H30はコミュニティ放送も活用して周知を図った。

ウ 各市町村に4会場で就農相談会を開催した。
二戸地方就農相談会の様子
二戸地方就農相談会の様子

(2) 二戸地方版就農ガイドブックの作成(H30)


ア 地域の推進品目を掲載するなど、二戸地方に即したわ   かりやすい内容を心がけて原稿を作成した。

イ 原稿内容に関して、関係機関から要望等意見を聴取し、ガイドブックを完成させた。

(3) 就農に向けたフォローアップ(随時)


ア 認定新規就農者希望者に対し、関係機関と連携して、青年等就農計画の作成に向けた指導・助言を行った。

イ 研修希望者に対して、新規就農研修農場での長期研修や短期研修、農業大学校で開催される研修を案内した。

ウ 平成30は試行的に二戸地方農林水産振興協議会(以下、農振協)主催の「新規就農者技術向上研修会(新規就農者向け)」に就農希望者を参集範囲に含めて開催した。

■ 活動成果


(1) 二戸地方就農相談会の開催


毎年10名前後が就農相談会へ来場し、うち2~6名がその後就農(予定を含む)した。

表1 就農相談会来場者数と就農者数

(2) 二戸地方版就農ガイドブックの活用


個別相談で活用するほか、「二戸地方就農相談会」 や「新・農業人フェア(盛岡市)」でも配布した。

就農ガイドブックを就農相談会で配布
就農ガイドブックを就農相談会で配布

(3) 対象者の変化


  ア 事例1(親元就農者、H29相談会来場、H30就農)


農振協主催の研修会を始め、多くの研修会を受講し、情報収集につとめていた。経営の立ち位置を模索していたが、研修会で学びと情報収集を行う中で、農業者以外も含むいろいろな人とのつながりが生まれ、方向性を見出しつつある。

  イ 事例2(独立自営就農者、H29相談会来場、H30就農)


関係機関で組織するサポートチームで青年等就農計画の作成支援を行ったことにより、実行性の高い経営計画が完成した。また、経営能力向上に向け、農振協主催の研修会を積極的に受講し、就農1年目の平成30年は計画を概ね達成できた。

  ウ 事例3(独立自営就農者、H29相談、H31就農予定)


H30就農開始に向けて青年等就農計画の作成を開始したが、技術面や資金面への不安解消のため準備期間を1年追加するようにとの助言(普及、市町村)に従い、就農開始を延期した。平成30年は技術習得に向け各種研修会を受講すると共に、平成31年就農開始に向けて、平成30年12月から青年等就農計画の作成を再開した。

表2 二戸地方の新規就農者確保数

苅谷恭子氏就農相談会に行くまでは普及センターの存在を知らなかったのですが、就農相談会へ出向いたことで、普及センターをはじめ、どういった機関があるのか、どこへ相談すれば良いのか、といったことを知ることができました。就農への入り口として、行って良かったと思っています。また、研修会に行くことで、悩みの共有ができ、色々な人とのつながりもできました。技術を学ぶ以上に、人とのつながりができたことが良かったです。
所属職名:新規就農者(H29就農相談会来場)   氏名:苅谷恭子

■ 協働した機関


各市町村、各市町村農業委員会、新岩手農業協同組合、県北広域振興局農政部二戸農林振興センター、(公)岩手県農業公社

■ 二戸農業改良普及センター


チーム名:担い手・農村起業育成チーム
(チームリーダー:昆野善孝、チーム員:内田愛美、藤田智美)
執筆者 :藤田智美