◆ 来年度に向けた施肥計画について
今年の牧草・飼料作物の収穫もほぼ終了し、皆さんのところの収量はいかがだったでしょうか?最近は資材が高騰しています。使った肥料が確実に牧草や飼料作物に効くように土壌診断に基づきpH矯正等を検討し、来年の収量や草質アップにつなげましょう。

施肥の効果を高めるために
土壌の化学性が悪化すると、作物は必要な養分を吸収できなくなり、生育が悪くなります。そのような場合、やがて作物の葉、茎、子実、根などに養分の過不足時特有の障害症状、いわゆる要素障害(栄養障害)が現れます。土壌分析によって土壌の状態を確認することは重要ですが、日頃からも作物の生育状態などをよく観察しておくことも大切です。

1 土壌診断に基づいた施肥計画
(1)土壌診断のタイミング
作物別の土壌の採取方法は分析機関の指示に従って行います。
①同じ作物を続けて栽培している場合は、分析結果が同じ傾向を示すこと多ため、毎年の土壌診断は必要ありませんが、二~三年に一度は診断を受けましょう。
②土壌の採取は、収穫終了後から次作耕起前までに行います。

(2)診断結果に基づいた施肥設計
土壌診断結果から過剰な養分は減らし、足りない養分は必要量を施用して適正施肥によって収量・品質の安定化と施肥コストの低減化を図りましょう。

2 肥料成分の吸収力を左右する土壌pHを改善しましょう。
pH は1〜14の値で示される数値で、 7程度を中性、7から小さくなるほど酸性、7より大きくなるほどアルカリ性となります。土壌の場合、一般的な適正値は6.5程度であり、6.0を下回ると酸性と呼ばれます。また、6.5 〜7.0以上になると作物の生育に必要な窒素、リンや微量要素が土壌中で溶解しにくくなり、欠乏することがあります(図1)。
草地や飼料畑が低pHになっていませんか。牧草や飼料作物の最適pHは表1のとおりです。



酸性の土壌を改良するには、苦土石灰、炭酸カルシウムなどの石灰資材を用います。施用量については、土壌のタイプによっても違いますが、おおむね表2の施用量が目安です。また、土壌診断ソフトなどを活用して塩基飽和度から施用量を計算する場合もあります。

牧草や飼料作物は養分の収奪量も大きく、また降雨により土壌中の養分が溶脱してpH が低下しやすいので、診断の結果pH が適正であっても苦土石灰を年間50 〜100kg/10a 施用するとよいでしょう。





 

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