◆ 花芽率は「ふじ」は平年よりやや高めで、「つがる」「ジョナ」は平年並!! 
◆ 発芽は平年より早まると予測!! 春作業が遅れないよう計画的に!!

りんご


1 花芽の状況
(1)平成31年産りんごの花芽率を県平均で平年と比較すると、「つがる」・「ジョナゴールド」はほぼ平年並、「ふじ」は平年よりやや高めとなっており、前年(平成30年産)と比較すると、「つがる」はやや低く、「ジョナゴールド」・「ふじ」はやや高めとなっています(表1)。
(2)弱小花芽率は、いずれの品種も、県平均で平年・前年よりも低くなっています(表略)。

(3)花芽形成期の気象経過から、7月の気温はかなり高くて降水量は少なく、8月も気温が高くて日照時間は少ないなど、必ずしも花芽形成に適した条件ではありませんでした。
そのなかで平年並以上の花芽率を確保できたことは、①平成30年は作柄の裏年にあたり、開花量及び初期の着果量が少なかったため、②開花が早く摘果が順調に進み花芽分化期の着果負担が少なかったため、③7月の日照時間も非常に多く花芽分化へプラスに働いたため、などが要因として推察されます。
(4)一方、花芽率が低い地点の要因は、摘果が遅れて花芽分化期に着果負担が大きかったなど管理的要因や、特に県中南部では7月の降水量が非常に少なかったため(平年比50%以下)、土壌の過乾により花芽分化が抑制されたなど環境的要因が考えられました。
(5)これらから、平年並の結実率を確保できれは平年並以上の作柄は期待できると推察されますが、特に「ふじ」は開花量が多くなると予想されるため、早期の摘花・果による着果負担の軽減が重要と考えられます。
なお剪定にあたっては、それぞれの園地や品種の花芽状況を観察し、栽培管理の効率化、受光体制の維持、農薬の到達性などに留意しながら作業を実施してください。

2 発芽予測(表2)
(1)3月11日時点の「ふじ」の発芽予測は、予測日以降の気温が平年並で推移した場合、県平均で平年実測の発芽日とほぼ同じになっています。
(2)ただし、3月7日仙台管区気象台発表の1カ月予報では、ここ1カ月の平均気温は高いと見込まれています。よって、表2予測結果の「2.0℃高い」で経過する可能性が高いと考えられ、その場合は平年より6日以上早まる可能性があります。
(3)今後も気象予報には十分に注意し、桜の開花前線やツバメ飛来等周辺の生物季節の推移も参考に発芽日を推定して、せん定や防除の準備等を進めましょう。



3 作業の留意点
(1)防除作業や各種管理作業は、生育ステージに合わせて進める必要があります。スピードスプレーヤや薬剤の準備、せん定枝の片付けなどの園地整備を早めに進め、作業の遅れが生じないようにしましょう。
(2)りんごの花器は、開花期に近づくにつれ、低温耐性が下がってきます(表3)。今年は高温で生育が早まる可能性が高いため、例年以上に凍霜害発生の危険性が高いと考えられます。
被害軽減のため、燃焼資材の準備、防霜ファンの点検、防霜対策用スプリンクラーの設置など対策の準備を進めましょう。また、凍霜害の事後対策としては、人工授粉による結実確保が重要なので、花粉の準備も合わせて進めましょう。



4 病害虫防除
(1)病害虫の発生状況や防除については、病害虫防除所が発行する発生予察情報等を参考に、適期防除に努めましょう。
(2)特にも今年は春先の黒星病への対応が重要となります。具体的な防除対策は、平成31年3月12日発行の農作物病害虫発生予察情報第1号を参考としてください。
また改植等で苗木を定植する際は、菌が苗木先端の頂芽にりん片越冬している可能性があるため、定植後は必ず頂部先端を切り返します。そして苗木および未結果樹についても、成木と同様に春先から薬剤防除を徹底しましょう。



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