◆ 施設果菜類では朝晩は保温に努めますが、日中の急激な温度変化に注意しましょう。
◆ 露地葉根菜類では、土壌が適度に湿った状態で早めに圃場を準備し、速やかに播種や定植を行いましょう。
◆ 雨よけほうれんそうは、ムラのない十分な潅水で生育を揃えましょう。


1 生育概況
(1)施設果菜類の苗の生育及び定植後の生育は、一部で低温による遅れが見られるものの概ね順調です。露地果菜類は現在育苗中ですが、生育は概ね順調で圃場の準備が進められています。
(2)露地葉菜類のうち、ねぎは3月下旬、レタスは平場で3月中旬、高冷地で4月中旬頃から定植が始まっています。4月上旬の低温・降雪の影響により生育遅れやねぎの倒伏が見られたほか、圃場準備や定植が遅れています。

2 技術対策
(1)施設果菜類の管理
これからの時期は天気の変化が激しく、温度管理が一層難しい時期となります。
4月18日現在の東北地方の1か月予報(4月20日から5月19日までの見通し)では、気温、降水量、日照時間のいずれも平年並の予報が出されておりますが、温度管理等に十分な注意が必要です。今後も最新の気象情報を参考にし、天候に応じた温度管理を心がけてください。特に定植間もない圃場では、初期生育を良好に保つため、朝晩の保温管理に注意するほか、日中は高温にしすぎないよう気をつけましょう。
明け方の冷え込みが予想されるときは、低温による生育停滞や障害を起こさないよう、夕方早めにハウスを閉めるとともに、誘引前であれば保温マットやべたがけ資材による保温を、誘引後であれば必要に応じて補助暖房を活用する等、最低気温の確保を図ります。この場合、きゅうりでは12℃、トマトで10℃、ピーマンで17℃、いちごで8℃程度の温度確保を目標とします。
一方で、日中の最高気温が30℃を越えないよう、こまめな換気に努めることも重要です。
施設内が乾燥している等潅水の必要がある場合には、日中の温度が高まる時間帯に行い、適湿を保つようにします。特に半促成きゅうりでは空中湿度の低下を防ぎ側枝の発生を促すため、状況に応じて通路潅水を行いましょう。

(2)露地きゅうりの圃場準備
岩手県では、全県を挙げてキュウリホモプシス根腐病総合対策に取り組んでいます。重点実施事項は「基本の栽培管理を徹底する=根をしっかり張らせる管理」、「早期被害リスク把握による被害軽減」です。露地きゅうりでは圃場pHが低い傾向にありますので、まず最適pHである6.5を目標に改良しましょう。排水不良の圃場においては、事前の対策をしっかり講じてください。

(3)霜害の回避と事後対策
この時期に定植する葉菜類は、一般に低温に強く、霜害の心配は少ないですが、定植から活着までの間に強い霜に当たると被害を受ける場合があります。気象情報を参考にして、定植予定日直後に強い霜が予想される場合には、定植時期をずらし、被害を回避します。
アスパラガスの萌芽は平年並みとなっています。降霜により被害を受けた場合は、被害茎を早めに取り除き株の消耗を軽減するとともに、次の若茎の萌芽を促進しましょう。

(4)露地葉菜類の適期定植とべたがけ資材除去
圃場準備や作業の遅れから、苗の定植適期を逸する恐れがあります。育苗温度を低めにする等管理に留意するとともに、老化した場合は次作用の苗を用いる等作業計画を調整しましょう。圃場準備は無理せず適度な土壌水分になるのを待って行います。乾燥時にはスプリンクラー等で散水するか降雨を待ちましょう。
4月中に定植するレタス、キャベツは風のない温暖な日に定植を行ってください。低温が予想される状況でやむを得ず作業を行う場合には、べたがけ資材を利用し、植え傷みの防止、凍霜害の軽減を図りましょう。ただし、べたがけ資材の除去が遅れると高温による変形球発生等の障害が見られますので、表1を目安に除去します。



(5)雨よけほうれんそう
日中好天で風が強い等乾燥する条件が続くと、予想以上に圃場が乾燥している場合があります。播種時の潅水は十分量行い、生育のムラや萎れが生じないようにしましょう。
ホウレンソウケナガコナダニによる被害は、今年も既に一部地域で見られています。未熟な有機物(稲わら、籾がら等)の施用は避けるとともに、例年発生が多く見られる圃場では、本葉が出始めの頃から中心葉に薬液がよくかかるように効果のある殺虫剤を十分量散布します。被害が見られた株は抜き取り、ハウスから離れた場所で処分しましょう。適用のある土壌くん蒸剤を用いる方法もあります。また、化学肥料を用いると、有機入り配合肥料に比べてホウレンソウケナガコナダニの被害を少なくできることが確認されています。
例年萎凋病が多発する圃場では、土壌くん蒸剤による消毒を計画的に実施できるように、薬剤・被覆用ビニール等の準備をしましょう。



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