◆ りんご  早生種の熟度はほぼ平年並!適期収穫の徹底を!!
◆ ぶどう  熟度は平年よりやや早いと推察!食味を重視した適期収穫を!!

りんご


1 生育概況について

(1)果実生育(表1)
定点観測地点の果実生育(横径)調査結果を県平均で見ると、8月21日時点で平年比100~104%、前年比99~101%で、高温・少雨の影響からか、やや生育が停滞した傾向はあるものの、全般的には概ね順調に生育しています。ただし、高温の影響と思われる日焼け果も見られるため、成熟不良果やサビ果、奇形果等と合せて、随時見直し摘果を行いましょう。

(2)果実品質(図1~3)
定点観測地点の「つがる」の8月21日時点の果実品質調査結果を見ると、県平均で硬度・糖度・デンプン指数ともほぼ平年並、になっています。また、今年の開花は平年よりやや早い程度であり、満開起算日数でも熟度の進みはほぼ平年並と推察されることから、総じて暦日でも、満開起算日数でも、ほぼ平年並の時期に収穫期を迎えそうです。
なお直近の一か月予報で、9月の気温は平年並から高いと予報されているため、着色の遅れや貯蔵性の低下等が懸念されますので、各地域で普及センターやJAが提示す
る収穫期の情報を確認し、適期収穫を心がけましょう。







2 栽培管理のポイントについて

(1)早生種の着色管理
葉摘み作業が遅れている場合でも、果皮に急に直射日光が当たると日焼けが発生しますので、徐々に葉摘みを進めましょう。高温が予想される日には、極力、果面の温度が上がる午後から実施しましょう。

(2)早生種の収穫(表2)
 一般にりんごは満開後一定の日数で成熟する傾向があり、この日数は品種によってほぼ定まっています。今年の満開日から見た収穫期の目安は表2のとおりですが、本目安は北上市成田の満開日より算出しており、県南の平場ではこの予想日より早まることも予想されます。
イ また、現時点の1ヶ月予報(8/22発表)で向こう1か月の天候の見通しは、平均気温は平年並か高い、日照時間は平年並か少ない、見込みとされています。したがって、高温・日照不足によって着色が緩慢となり、着色と内部品質が一致しないまま収穫期を迎える可能性もあるため、過度な着色は期待せず、食味・硬度等を確認の上、適期収穫に努めましょう。
 すぐりもぎが基本です。特に熟期が不揃いな「つがる」や「きおう」は徹底しましょう。



(3)「紅いわて」の収穫
 「紅いわて」は着色の良い品種であるため、着色のみで収穫を判断し、収穫が早すぎてしまうと食味が劣り、品種の評価を落とすことになります。食味を重視し、表3の目安を参考に収穫を行ってください。
イ なお、系統販売等、輸送して販売を実施する場合はデンプン指数2~2.5、直接販売を実施する場合はデンプン指数2程度を目安に収穫を行ってください。



(4)中生種の着色管理
 「ジョナゴールド」などの着色管理は、1回目の軽い葉摘み終了後、陽光面の着色が進んでから、葉や枝カゲをつくらないように玉回しを収穫まで2~3回行います。玉回しと同時に適当な強さに葉を摘みます。
 りんごの着色適温は10~20℃です。気温の高い日が続くと、必要以上に葉摘みを強くしても着色は進まないので、過度の葉摘みとならないよう注意します。

(5)「ふじ」の着色管理
ア 「ふじ」は、着色期間が30~40日間と長いため、陽光面が着色してきた頃(9月下~10月上旬)と10月中~下旬の2回に分けて葉摘みを行います。1回目の葉摘みは、果実に密着する葉を摘む程度とし、2回目は適当な強さまで葉を摘み、陽光面の着色が進んできたら葉や枝カゲを残さないよう玉回しを行います。
 過度の葉摘みは、葉が少なくなり果実の着色や蜜入りが劣り、翌年の花芽の充実が悪くなるなどマイナスの影響が出ますので注意してください。

3 病害虫防除および気象災害対策

(1)病害虫防除
 7月25日に病害虫防除所から褐斑病の注意報が発表されています(写真1)。
本病の発生が確認された場合は、速やかにトップジンM水和剤またはベンレート水和剤を特別散布してください。
 黒星病についても、県内広く発生が確認されています。他病害との同時防除を兼ねて、本病に効果のある予防剤を定期的に散布してください。その際には散布ムラがないように十分な薬液量を丁寧に散布しましょう。また降雨が予想される場合は、降雨前に散布を行ってください。
そして園地を見回り、発生が確認された場合は見つけ次第、発病葉や発病果を摘み取り、土中に埋めるなど適正に処分してください。苗木など未結果樹での発生にも注意し、成木と同様に薬剤防除を徹底しましょう。
 今後の気象条件によっては、斑点落葉病やハダニ類等が多発する恐れもありますので、病害虫防除所が発表する予察情報等を参考に、必要な防除を実施しましょう。
 早生品種の収穫期となりましたので、農薬の使用にあたっては、それらへのドリフトと、使用基準(倍率、収穫前日数等)は十分に注意してください。

(2)台風対策
これから、台風が多く発生する時期になります。強風で倒木が発生しないよう、防風ネットの設置、支柱との結束を確認してください。また、気象情報に注意し、台風の接近前に収穫を進めるなど、被害を最小限にできるよう対策を講じてください。

(3)湿害対策
台風に伴う大雨や秋の長雨など、園地内が過湿となった場合、裂果や根部の障害による樹勢衰弱の要因となります。園地内に水が停滞しないよう、溝を掘るなど排水対策を講じましょう。

ぶどう


1 生育状況について
8月25日時点の定点調査地点における「キャンベルアーリー」の果実品質は(表4)、平年と比較して房長・果径はやや小さいものの、糖度は高く、着色始期も早まったので、熟度は平年よりやや進んでいるものと推察されます。
なお、向こう1か月の天候の見通しは、平均気温は平年並か高い、日照時間は平年並か少ない、見込みとされています。したがって、高温・日照不足で着色が緩慢となる可能性もありますので、過度な着色は期待せずに、食味を重視した適期収穫が重要です。



2 収穫について
収穫は着色、糖度などの食味に留意しながら、品種ごとの基準糖度に達してから行います。過熟になると、商品価値が低下し、裂果や脱粒の発生も助長しますので、過度に着色は期待せず適期収穫に努めましょう。
※ 詳細は、7月25日発行の「農作物技術情報第5号 果樹」を参照ください。



 

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