◆ りんどう  花腐菌核病等病害虫の適期防除を行いましょう。
◆ 小ぎく   収穫後管理を徹底し、健全な伏せ込み苗・株を確保しましょう。

りんどう


1 生育概況
・ 盆需要期品種の出荷状況については、高温等の影響により全域で開花が遅れ、需要期終盤に出荷ピークを迎えたところが多くなりました。また、花弁の高温障害(帯状の退色や褐変等)が発生し、県央・県南部では一部品種で多発傾向となりました。
・ 晩生種については、平年並~やや生育前進となっています。
・ 病害虫の発生状況について、病気は全般に少発傾向ですが、一部地域で葉枯病、黒斑病が発生しています。害虫はオオタバコガが各地で増加傾向にあるほか、一部地域でハダニ類が発生しています。

2 栽培管理
(1) かん水
圃場が乾燥した場合は引き続き通路かん水を行います。ただし、高温時の日中に長時間通路滞水しないよう注意します。
(2) ネット管理
茎が曲がらないよう随時ネットの位置を調整します。併せて、強風に備え、ネットと支柱を点検、補強します。
(3) 残花処理
病害虫防除等を目的として、収穫後圃場の花茎除去(花の着いている茎の部分の折り取り)を行います。この作業は、花腐菌核病の防除に特に有効です。

3 病害虫防除
(1) 花腐菌核病
夏の暑さを経過して気温が低下すると、圃場に病原菌の子実体(きのこ)が発生し(写真1)、胞子が花蕾に付着して感染します。よって、冷涼地ほど早く発生する特徴があります。青や紫花品種では感染すると花弁が鮮やかなピンク色に変色しますが(写真2)、桃花や白花品種では淡褐色となり、花色によって病斑の色が異なります。
8月23日時点で子実体の発生は報告されていませんが、平年の防除開始時期は、県北部及び山間地域で8月第5~6半旬、県中部以南の平坦地で9月第1~2半旬となっていますので、今後各地域の普及センターの情報等を参考に防除を開始します。併せて、感染・伝染源となる残花の除去を徹底します。



 

(2) 葉枯病
秋季にも発生が拡大する場合があるので、収穫が終了した品種も防除を継続します。
(3) 黒斑病
一部地域で発生がみられており、今後の状況に注意が必要です。葉の傷口等から容易に感染するため、台風の接近後に感染が拡大した事例があります。治療は困難ですので、有効薬剤による予防散布を継続します。
(4) オオタバコガ
全県で増加傾向にあります。花蕾内部を好んで食害するため、虫糞を目安に見つけ次第捕殺します。薬剤防除については、一般に老齢幼虫には薬剤効果が劣るため、発生初期に有効薬剤を散布します。
(5) ハダニ類
今後、高温で推移した場合、例年よりも遅い時期まで発生する可能性があります。発生状況によっては追加散布を検討しますが、同一系統薬剤は年1回の使用を基本とします。

小ぎく


1 生育概況
・ 8月咲き品種については、定植期以降高温(適温)傾向で推移したため、全域で開花が早まりました。
・ 9月咲き品種については、平年並~やや生育前進となっています。
・ 病害虫の発生状況について、病気は全般に少発傾向ですが、一部地域で白さび病が発生しています。害虫はハダニ類とオオタバコガが全域で増加傾向にあります。

2 栽培管理
(1) かん水・排水対策
乾燥が続く場合は萎れる前にかん水します。一方で湿害にも弱いため、大雨後は排水対策が重要です。圃場内が冠水した場合は、溝切り等によって速やかに排水を促します。
(2) ネット管理
りんどうと同様、茎の曲がりが生じないよう、随時フラワーネットの位置を調整します。また、今後の台風に備え、ネットと支柱を点検・補強します。
(3) 収穫後管理
伏せ込みに利用する株については、収穫後に地上部が伸びすぎないよう地際5~10cmのところで台刈りをします。その後、速効性の化成肥料を窒素成分量で3kg/10a程度施用します。マルチ栽培では、生育を促すために台刈り後にマルチを除去して土寄せするのが基本ですが、除草労力を考慮して決めます。なお、かき芽で伏せ込む場合は、台刈り後に発生した側枝に土寄せをして側枝の発根を促します。

3 病害虫防除
(1) 白さび病
夏季高温時は一時的に発生が収まりますが、今後涼しくなると再び発生が拡大する可能性があります。収穫前圃場はもちろんですが、収穫後圃場も継続して薬剤散布を行います。
(2) オオタバコガ
りんどうと同様、全県で増加傾向にあるため、今後注意が必要です。防除のポイントはりんどうと同様ですが、着蕾期以降に発生した場合、中齢以降の幼虫は花蕾に潜り込んで食害していることが多いので、食毒作用のある有効薬剤を選択します(写真3、4)。



4 伏せ込み床の施肥について
同じハウスで何年も伏せ込みをしている場合、長年の肥料成分の蓄積(塩類集積)によって根が肥料焼けを起こし生育不良となる事例がみられます(写真5)。積極的に土壌診断を行い、処方箋に基づいた適正施肥を行います。また、塩類集積が過度に進行している場合は、土壌中の肥料成分を減らす(除塩)ことが必要となりますので、最寄りの普及センターまでご相談ください。





 

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