◆ りんご  「ふじ」の成熟はほぼ平年並!適期収穫に努めましょう!

りんご


1 生育概況について
台風第19号により、落果・倒木・浸水などの被害にあわれました生産者におかれましては、心よりお見舞い申し上げます。何かとご苦労も多いと思いますが、一日も早く復旧できますことを切にお祈り申し上げます。

(1)果実肥大(表1)
定点観測地点の「ふじ」の果実生育(横径)は、県平均で、平年よりやや大きく、ほぼ前年並となっています。



(2)果実品質(図1~5)
21日時点の「ふじ」の果実品質は、県平均で、硬度・デンプン指数はほぼ平年並、糖度は平年よりやや高く、蜜入りは平年よりやや低い傾向にありますが、総合的にみて「ふじ」の成熟はほぼ平年並と考えられます。
特に蜜入りは、地域を問わず平年よりやや低い傾向にありますが、蜜入りを待ち過ぎるあまり収穫を遅らせると、貯蔵性の低下や裂果の発生、そして樹上凍結も懸念されますので、過度に蜜入りを意識せず、適期収穫を心がけてください。



2 栽培管理の要点

(1)晩生種の収穫
「ふじ」は食味を重視して収穫しましょう。蜜入りを意識し過ぎて遅くまでならせておくと、果肉の軟化や果実の樹上凍結の危険、降雪による収穫の遅れが出てきますので、適期収穫を心がけます(表2)。また、養分の消耗が、樹体の凍寒害につながる恐れもありますので注意してください。



(2)果実の樹上凍結の回避
樹上で果芯部まで凍結した果実は、内部褐変、硬度の低下、食味低下など果実品質が低下します。特にも収穫後常温においた凍結果実は内部褐変が著しく増加し、冷蔵貯蔵でも貯蔵20日以降は内部褐変する果実が増加することが認められています(図6、7)。
したがって、このような果実の樹上凍結を回避するために、販売時期からみた適期収穫期を守り、過度に遅い収穫は避けるようにしましょう。
もし被害を受けてしまった際は、凍結果は押し傷がつきやすく品質の低下を招くので、樹上で解凍してから収穫します。また、速やかにJA等関係機関と協議の上、販売する場合は冷蔵貯蔵し、光センサー選果機等で褐変果を排除するようにしてください。



(3)風害防止対策
11月は発達した低気圧の影響で、思わぬ風害が発生する場合もあります。強風で倒木が発生しないよう、防風ネットの設置、支柱との結束を改めて確認してください。また、気象情報に注意し、場合によっては低気圧の接近前に収穫可能な晩生種は収穫を進めるなど、被害を最小限にできるよう対策を講じてください。

(4)病害虫防除対策
黒星病の発病葉・発病果は翌年の伝染源となるので、葉摘みや収穫作業の際にも、発病が確認された場合は、見つけ次第摘み取り、土中に埋没させるか焼却処分してください。

3 除草剤の秋期処理
「ふじ」の収穫後から落葉する前まで(落葉後は散布ムラが出るため)に除草剤を処理することで、翌年の6月上旬頃まで雑草を抑えることができます(表3)。
秋は気温が低く、除草剤の効果が出るまで時間がかかりますので、草が枯れないからといって、再度処理する必要はありません。
なお、収穫後の秋期処理した除草剤は、翌年の農薬使用回数に含まれますので注意してください。グリホサート系除草剤(ラウンドアップマックスロードなど)は、風などで舞い上がり、樹体に付着すると、除草剤が直接付着しなかった枝でも、春以降に葉が柳葉状になる薬害を生じることがあります。グルホシネート系除草剤(バスタ液剤、ザクサ液剤など)は幹に薬剤が付着すると樹皮が粗皮状になり、幼木では枯死することもあります。除草剤を使用する際には、専用の散布器具を用いて、飛散しないよう注意しましょう。




 

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