◆ 来年の安定生産に向けた作業を行います(残さの処分、資材消毒、土づくり)。
◆ 施設野菜 省エネ対策技術を積極的に実施しましょう。
◆ 寒締めほうれんそう 生育調節と品質を確保するためハウスを適切に開閉し、適期に出荷しましょう。
◆ 促成アスパラガス 低温遭遇時間を考慮した適期掘り取りによる収量向上をめざしましょう 。

1 生育概況
(1)果菜類の収穫は終盤となり、出荷量は少なくなっています。
(2)雨よけほうれんそうの生育は概ね順調ですが、一部で台風19号の影響が見られています。病害虫は、コナダニ類、アブラムシ類の被害が一部の圃場で見られます。寒締めほうれんそうの播種は概ね終了しています。
(3)ねぎの生育は台風による倒伏等がありましたが、順次収穫が行われています。病害虫は、葉枯病(黄色斑紋病斑)、さび病等の発生が見られます。

2 技術対策
(1)栽培跡地の整理と来年への準備
栽培終了後の作物残さは適切に処分し、翌年の病害虫発生源とならないようにしましょう。
きゅうりで褐斑病が毎年多発する圃場では、支柱や潅水チューブなどの資材に付着した分生子が翌年の発生源になります。残さの後片づけと資材消毒を行い、翌年の発生源を排除しましょう。
ピーマンでは、根の残さで土壌伝染性ウイルスのPMMoVが越年します。残さのすき込みは土壌中のウイルス密度を高め、抵抗性打破の危険性が高まるので絶対に避けましょう。
なすでは、半身萎凋病の罹病葉に形成された菌核が次年度の発生源となりますので、発生圃場では葉を確実に圃場から持ち出し処分しましょう。
また、来年の安定生産に向けた土づくりを実践しましょう(図1)。

(2)野菜畑での施肥管理について
県内の野菜畑では、可給態リン酸や交換性カリウムなどの土壌改良目標値を満たした圃場が多く、中には無施用でもよい水準まで蓄積している事例もあります。また、カリウム過剰はカルシウムの吸収を阻害し、尻腐果発生の一因にもなります。土壌分析の結果、土壌改良目標値を満たしている圃場では、「土壌から持ち出された肥料成分を施肥で補給する」補給型施肥基準を適用するとともに、土壌養分の過剰が明らかな場合には、減肥基準に基づき適正な施肥管理に努めましょう(図2)。
 
(3)施設野菜
燃油費や資材費等を含めた施設野菜の生産コスト増加は、農家経営に大きく影響します。最小限の燃油で高い加温効果が得られるよう、省エネルギー対策を積極的に実施しましょう。具体的には、
ア.暖房装置の点検・整備、清掃による暖房効率の低下防止
イ.温室の被覆資材の隙間からの放熱防止
ウ.内張資材等の導入による保温性の向上や温室内の温度ムラの解消
.作物・品種の特性をふまえた生育ステージに合わせた適正な温度管理の実施
などが挙げられます。

(4)寒締めほうれんそう
ハウスの開閉により適切な温度管理を行い、出荷できる大きさまで生育させます。低温下で開帳しやすく、葉の縮みも入りやすい地域推奨の品種(「冬霧7」「雪美菜02」等)を選定するとともに、品種の特性に応じた管理を心がけましょう。
寒締めは、ほぼ収穫できる葉長になった時点で、ハウスの入口やサイドビニールを開放し、1週間程度10℃以下の寒気にさらして行います。十分な低温に遭遇する前に収穫すると品質が劣ることが懸念されますので、出荷時には最大葉の葉柄の絞り汁のbrix糖度が8%以上になっていることを確認し、12月1日以降から出荷しましょう。

(5)促成アスパラガス
地上部から貯蔵根への養分転流は茎葉が完全に黄化するまで続いています。刈り取りは茎葉が十分に黄化してから行いましょう。
また、十分に低温遭遇した株を利用することで、収量が増加します(図3)ので、5℃以下の低温遭遇時間を考慮して掘り取り時期を決定しましょう。
10月30日までの県内の主なアメダス地点の5℃以下の低温遭遇時間は表1のとおりです。
栽培面積が大きい場合には、掘り取り作業と伏せ込み床の準備を計画的に進めます。
伏せ込み後に、伏せ込み床内の温度を急に上げると収量が少なくなる場合があるので、伏せ込みしてから1週間程度は無加温とし、吸水するための新しい根を発生させてから、徐々に温度を上げましょう。
ハウス内の保温対策を万全にし、加温コストをできるだけ低減しましょう。





 

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