◆ りんごの貯蔵販売時には、果実の軟化・果肉障害に注意しましょう!!
◆ 獣害、凍寒害、雪害対策に努めましょう!!

1 貯蔵りんごの管理
今年の「ふじ」は、硬度、蜜入りともに概ね平年並みですが、収穫時や貯蔵中の条件によって、軟化玉や果肉褐変等の障害が発生する可能性もあります。貯蔵中は、随時、果肉の状態を確認し、障害の発生していない果実の販売にあたってください。
「シナノゴールド」も酸抜けを待って遅めに収穫し、4~5カ月貯蔵すると果肉が褐変することがあります。こちらも越年販売の際には、果肉の状況等を確認してから、販売してください。

2 獣害対策
(1)野ネズミ対策
苗木、若樹(特にJM7台木利用樹)は野ネズミの食害を受けやすいため、根雪前に対策を実施します。
園地内に放置された果実は、野ネズミの餌となるため取り除き、各種忌避剤、殺そ剤による対策も合わせて実施してください。
(2)電気柵の点検
近年、ニホンジカによる花芽、樹皮などの食害(図1)を軽減するために、各地でフェンシングワイヤーを利用した電気柵の導入が進んでいます(図2)。
導入した園地では、根雪前に草や園地周辺の樹木が電線に接触していないか、支柱やガイシに破損はないか、十分な電圧は確保されているか等を点検し、冬季の被害に備えます。
(3)廃棄果実の処分
山選果等で発生した廃棄果実を園地内外にそのまま放置すると、ハクビシンや野ネズミの増殖、クマによる春先の人的被害などを助長することがあります。
廃棄果実は、地中深く埋めるか破砕するなどの処理を実施し、獣害の発生しづらい園地環境をつくるようにこころがけてください。

3 樹体の凍寒害防止
りんごなどの落葉果樹は、落葉後、一定の期間低温に遭遇し、休眠する必要がありますが、気温が高い状態で推移すると、休眠が浅くなり耐凍性が低くなることがあります。
特に定植年~結実初期(3~4年生)の若木が、影響を受けやすい傾向にあります。また、結実量が多く衰弱した樹や水はけの悪い圃場、肥料が遅くまで効いて新梢の止まりの悪い樹では、樹齢が進んでも被害が出ることがあります。
冬季には気温が非常に低く経過する場合がありますので、凍寒害の心配のある園地では、若木を中心に地際部から高さ50cm程度まで、ホワイトンパウダー(図3)や水性ペンキ(白色)を塗布するか、わらを巻くなどして被害の軽減を図ります。

4 雪害対策
(1)りんご
わい性樹では雪の重みによる枝の折損を防ぐため、枝の先端を上向きに誘引するなどの対策を実施します。老齢樹では、不要な太い枝、下枝は早めに除去し、ふらん病対策として塗布剤を処理してください。
苗木は、支柱にしっかり結束されているか点検を行います。
雪の重みにより枝が裂開した場合には、大枝はボルト、カスガイなどで早めに接合し、支柱で補強するようにします。裂開部分は、上記同様、ふらん病対策のために塗布剤の処理を行ってください。
(2)ぶどう
ぶどうの雪害は、ドカ雪によるぶどう棚の倒壊、枝の折損が多いため、降雪が予想される前に、ぶどう棚を点検し、粗めのせん定により枝を短くするなどの対策を行います。
降雪により棚が倒壊した場合には、安全が確保されてから早めに棚の針金の締め直し等を行い、せん定、枝の結束を速やかに行います。ひどく裂開した枝は、そのまま放置せず、被害枝を取り除き、切り口に塗布剤を処理してください。

5 土壌診断のすすめ
近年、高温乾燥やゲリラ豪雨などの気象変動により、土壌水分の乾燥・湿潤の変動が大きいため、樹の衰弱した事例が多く観察されます。
特に、土壌が乾燥している場合、土壌に十分な養分があっても吸収できず、樹勢が弱ることがあります。この場合、必要以上に施肥を行うと樹勢が強くなったり、土壌養分バランスが崩れて養分欠乏症が発生することがあります。
ここ数年、土壌診断を実施していない園地では、土壌診断を実施の上、適正な施肥を行ってください。



 

 

 

 

 

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