1.発生状況
(1)令和2年6月頃から、花巻市の露地栽培のネギにおいて、従来から発生しているネギハモグリバエ(以下、A系
 統)とは様相の異なる食害が確認された(図1)。
(2)この被害株から採集したネギハモグリバエ成虫について、国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構 
 野菜花き研究部門に同定を依頼したところ、遺伝子解析によりA系統とは異なる別系統(以下、B系統)であること
 が判明した。
(3)岩手県でのB系統の発生確認は初めてである。なお、B系統は、平成28年に京都府で初確認されて以降、これま
 で17都府県で発生が確認されているが、東北地方では初めての確認となる。

2.形態および生態
(1)A系統とB系統は、成虫、幼虫共に形態的な差異が認められないため、外観による両系統の識別は困難である。
(2)成虫の体長は2~3mmで、胸部と腹部は黒く、その他の部分は淡黄色である(図2左)。幼虫はウジ虫状で、
 成長すると体長約4mmに達する(図2右)。蛹は体長約3mmで、褐色の俵状である。
(3)両系統とも成虫は葉の組織内に産卵し、孵化した幼虫は葉の内部に潜り込んで葉肉を食害する。幼虫は成長する
 と葉から脱出し、地表または土中で蛹となる。





3.被害
(1)B系統はA系統と比較して、1葉あたり多数の幼虫が集中的に加害する傾向がある。
(2)B系統による初期の食害は、A系統と同様、不規則な白線状であるが、後に近接した複数の食害痕が癒合し、
 葉が白化する(図1)。

4.防除対策
(1)本虫の発生が認められた場合、系統にかかわらず、ネギハモグリバエまたはハモグリバエ類に適用のある薬剤に
 より、発生初期の防除を徹底する。
(2)被害葉や収穫残渣は圃場内に放置せず、まとめて積み上げ、ビニールで被覆・密封するなど、太陽熱を利用して
 殺虫する。


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R2特殊報第1号(ねぎネギハモグリバエ別系統)


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・農薬使用の際には、(1)使用基準の遵守(2)飛散防止(3)防除実績の記帳 を徹底しましょう。
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