1 対象病害虫
(1)害虫名 : ツマジロクサヨトウ
(2)学 名 : Spodoptera frugiperda (J.E.Smith)

2 発生の経緯
 令和2年8月11日、北上市のスイートコーン圃場付近に設置したフェロモントラップにおいて本種と疑われる成虫が確認された(図1)。
 農林水産省横浜植物防疫所に同定を依頼したところ、令和2年8月19日に本県未発生のツマジロクサヨトウであることが確認された。
 農作物における本種幼虫の発生及び被害は確認されていない。
 国内では令和元年7月に鹿児島県の飼料用トウモロコシで初めて確認された後、全国各地で発生が確認されている。

3 形態
 成虫は開張約37mm、雌雄で外観が大きく異なり、雄のみ前翅中央部に白斑を持つ(図2)。
 終齢幼虫は体長約40mmで、頭部の逆Y字及び尾部の斑点が特徴である(図3)。
 卵は寄主植物に塊状に産み付けられ、雌の体毛で覆われる。





4 生態と被害
 本種は暖地に適応した種(南北アメリカ大陸の熱帯~亜熱帯原産)であり、熱帯では年4~6世代発生する。
 南北アメリカでは毎年夏季に成虫が移動・分散するが、暖地を除く地域では越冬することはできない 。
 本種の幼虫は広食性であることが知られているが、これまでのところ、 国内では、飼料用トウモロコシをはじめ、スイートコーン、ソルガム等のイネ科作物等での発生が確認されている。
 幼虫が植物の茎、葉、花並びに果実を食害する。若齢幼虫は葉を裏側から集団で加害し、成長すると加害しながら分散する。摂食量が多く、食害部には多量の糞が散在する。

5 防除対策
(1)ツマジロクサヨトウの幼虫は寄主植物の軟らかい葉を好んで加害する傾向がある。多発すると、被害が拡大する
  恐れがあることから、特に、飼料用トウモロコシ、スイートコーンの圃場をよく見回り幼虫の早期発見に努める。
(2)本虫と疑われる幼虫を発見した場合には、速やかに農業改良普及センターまたは病害虫防除所に連絡する。
(3)本県で本種の幼虫による被害が確認された場合、植物防疫法第29 条第1項の規定に基づく措置として、以下に
  示された薬剤の散布指導を行う。
   ※農林水産省HP「ツマジロクサヨトウの薬剤防除に使用できる農薬一覧」
   https://www.maff.go.jp/j/syouan/syokubo/keneki/k_kokunai/tumajiro.html
(4)発生が確認された圃場では、幼虫の分散及び土壌中の蛹の残存を防ぐため、早期収穫に努めるとともに、収穫後
  は直ちに耕耘する(複数回が望ましい)。


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R2特殊報第2号(ツマジロクサヨトウ)


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・農薬は、使用前に必ずラベルを確認し、使用者が責任を持って使用しましょう。
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