【 水稲 】 


◆ 春作業の用水を融雪水に依存する地域(ため池や沢水を利用する場合など)では、円滑な利水調整に向けた話し合いを十分に進めておきます。
 
◆ 本田期に用水が無駄なく使われるよう、あぜ塗り・畦畔補修、畦シート設置などの漏水防止対策は確実に行います。

【 畑作物:小麦 】


◆ 東北地方3か月予報(令和2年2月25日仙台管区気象台発表)によると向こう3か月間の気温は高くなる確率が50%となっており、降水量は、平年並の確率が40%となっています。
 
◆ 小麦は、暖冬少雪の影響で、生育は旺盛となっており、特に適期播種された雪のない圃場では生育ステージも早くなると予想されます。また、下葉や葉先が黄化した圃場が散見されていますので、早めの追肥作業を行いましょう。

1 麦踏み
(1)麦踏みには旺盛な生育を均一化し、主稈や早期分げつ茎の幼穂の形成を遅らせて凍霜害を回避する効果もあります。
 鎮圧ローラーやタイヤなどを用いて、茎立ち期(主茎幼稈長2cm)前までに麦踏みを行います。茎立ち期に達しているか数本確認します。
 麦踏みの時期は消雪後の茎立ち前、圃場が乾いているときに行います。
 積雪が少なく土壌の凍結が強い地帯や、土壌が軽い火山灰土などでは特に有効です。
 過湿圃場の場合は、ローラーに株が付着し、引き抜かれてしまったり、土壌が固結するため、根の発育障害が大きくなりますので行いません。



2 融雪期追肥
(1)茎立ち前までに適期を逃さず作業することが重要です。施肥量は表1、表2を参考にします。
今年は生育が進んでいることが予想されますので、追肥は圃場に入れる状況になったら、早めに実施します。



3 雑草防除
(1)雑草の発生も早まると考えられます。圃場を観察し、雑草が生えそろったらすぐに茎葉処理を散布します。

【 野菜 】


1  生育状況等
(1)無加温ハウスでの葉菜類や促成アスパラガスを中心とした野菜類は収穫終盤を迎えています。暖冬の影響で生育は良好で出荷も前進化しています。
(2)ねぎやレタス等の葉菜類やきゅうり、トマト、ピーマン等の果菜類は現在育苗が行われ、順調に生育しています。

2  今後の対応
(1)今後定植を予定している露地野菜では、土壌が適湿状態でマルチを張るとともに定植作業を計画的に行えるよう圃場の準備を進めます。また、定植が終わった圃場では、今後の降霜に備えべたがけ資材で被覆します。
(2)果菜類は現在育苗中~順次播種されますが、苗が徒長傾向になりやすいので、適宜鉢ずらしを行い、良質苗を育成します。

【 花き 】


◆ りんどう  萌芽期の前進を想定して適期管理に努めましょう。
 
◆ 小ぎく   親株の生育をコントロールし、良質な挿し穂の確保と適期の挿し芽作業を心がけましょう。

りんどう
1 生育概況
暖冬・少雪の影響により、平場の積雪のない圃場では越冬芽が動き始めており、萌芽期に到達している圃場もみられます。

2 栽培管理
(1) 浮き上がった株の保護
積雪の少ない圃場では、土の凍結と解凍の繰り返しによって株の浮き上がりが発生しやすくなります。とくに、根張りが弱い昨年の新植圃場や極早生品種では注意が必要です。浮き上がった株を見つけたら、ていねいに埋め戻し、周りの土を寄せて株を保護します。
(2) 残茎除去
前年に取り残した株元の茎は、ハダニ類が越冬している場合があります。暖かくなってハダニ類が動き出す前に、できるだけ早く残茎を除去し、圃場外に持ち出して処分します。併せて、圃場に落ちている花がらなどの残さを拾い集めて同様に処分します。
(3) 春の基肥施肥
春の基肥の施肥時期は萌芽期を目安とします。よって、萌芽期が早まった場合は施肥も早める必要がありますので、圃場を観察して適期に施用します。

3 病害虫防除
暖冬の影響により、病害虫の発生が例年よりも早まる可能性があります。とくに、当面注意が必要なのはハダニ類です。上述した残茎除去や周囲の除草などの耕種的防除に努めるとともに、発生が確認された場合は、早期の薬剤散布を心がけます。

小ぎく
1 生育概況
暖冬の影響により、例年より親株の生育が早まっています。

2 栽培管理
(1) 親株の過繁茂対策
例年と同様の温度・水管理では、茎葉の過繁茂や軟弱徒長となる可能性があります。日中はサイドや入口を開放して、適温管理を心がけます。また、過灌水を避けて、徒長を抑制します。
(2) 適期の挿し芽
親株の生育が前進した場合、挿し芽時期も早まる傾向にありますが、できるだけ例年の挿し芽時期を守ります。8月咲品種では、挿し穂の冷蔵貯蔵により一定期間挿し芽時期の調節が可能です。また、9月咲品種では、冷蔵貯蔵のほかに、摘心によって生育を抑制する方法も考えられます。詳しい内容については、所管の農業改良普及センターまでお問い合わせください。

3 病害虫防除
暖冬の影響により、親株ハウス内の病害虫の発生が例年よりも早まる可能性があります。とくに、過湿管理下では白さび病とべと病の発生が懸念されます。その対策としても、日中の換気と適切な灌水が重要です。併せて、有効薬剤の予防散布が効果的ですので、親株からの定期防除に留意します。

【 果樹 】


◆ 今冬は記録的な暖冬と少雪が続いており(図1)、2月27日仙台管区気象台発表の1か月予報でも、向こう1か月の気温は高い見込みと予報されています。
 
◆ このまま気温の高い状態が続くと、果樹の生育や病害虫の発生も早まることが予想され、また凍寒害や凍霜害など気象災害発生の恐れもありますので、今後の気象情報には注意し、栽培管理作業や災害対策が遅れないように注意しましょう。

1 整枝せん定
(1)発芽時期や防除開始時期が早まること予想されますので、整枝せん定作業や片付けは早めに終了させ、今後の作業遅れが生じないようにします。

2 病害虫防除
(1)休眠期や発芽期の防除タイミングを逃さないよう、生育状況をよく確認するとともに、薬剤や用水の確保を進めます。
(2)病害虫の早期発生が懸念されるため、それぞれの園地の発生状況や、病害虫防除所が発表する予察情報等を参考に、適時適切な防除に努めます。

3 樹体の凍寒害防止
(1)これから、極端な低温に遭遇した場合は、樹体への凍寒害発生のリスクが大きく高まります。
(2)特に、定植年~結実初期(3~4年生)の若木が影響を受けやすい傾向にありますが、結実量が多く衰弱した樹や水はけの悪い圃場では、樹齢が進んでも被害が出ることもあります。
(3)凍寒害の心配があり、対策を実施していない園地では、若木を中心に地際部から高さ50cm程度まで、ホワイトンパウダー(図2)や水性ペンキ(白色)を塗布するか、わらを巻くなどして被害の軽減を図ります。



 

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