7月11日から12日にかけて、各地で大雨に見舞われ、圃場への浸冠水や湿害の発生、土砂流入など農作物への被害が発生しています。また、6月下旬からの日照不足により、作物の生育が軟弱徒長気味となっており、病害が発生しやすい状態となっています。
 排水対策や病害対策を中心に作目や圃場の状況に応じて適切な対策を講じてください。

農作業安全


事後対策等は安全を確認してから!
(1)被害確認のための圃場見回りや事後対策を実施する際は、河川の増水中や圃場が浸水している時は危険なので近づかないよう注意します。また、土砂崩れなどの恐れがある場所へは安全が確保されるまでは立ち入らないでください。
(2)圃場に入る際には、作業道等がぬかるみ、路肩が崩れやすくなっていることが考えられます。農業機械が横転する危険がありますので、作業時には十分に注意してください。

水稲


速やかな排水と圃場管理を万全に!!
(1)現在、水稲生育は幼穂形成期に入っており、大雨による浸水や冠水の被害を受けやすい時期になっています。
(2)浸水や冠水した圃場では、速やかに排水するよう努めてください。特に、冠水した場合には被害が大きくなるので少しでも早く葉先を出すことが重要です。ただし、稲体が水分を失いやすい状態にあるため、田面を急激に干さないようにしてください。
(3)排水路等にゴミなどが詰まっていると再び降雨があった場合に浸冠水しやすくなりますので、土地改良区等と連携して排水路等のゴミなどを除去するなど点検・整備をします。
(4)冠水した水稲は病害虫に対する抵抗力が低下しやすく、特にいもち病に罹病しやすいので、穂いもち予防粒剤を散布したところでも、退水後ただちに薬剤防除を実施します。

大豆


速やかな排水と圃場管理を万全に!!
(1)排水溝(口)を点検・補修し、土壌表面水の速やかな排水に努めてください。
(2)圃場表面が乾いてから畦間を浅く中耕し、土壌中の空気の流通を図り、根の健全化に努めてください。また、湿害を被っている圃場では、培土の効果が高いことが知られていますが、培土時に窒素追肥を行うことで、効果的に生育量を回復することができます。追肥量は、窒素成分で10aあたり3~4kgとします。
(3)湿害の影響により、大豆の生育が停滞するため、雑草害が甚大になることがあります。中耕培土作業とともに、茎葉処理剤を利用して、雑草害を軽減してください。

野菜


排水対策等を早急に行い、草勢回復に努めて下さい
(1)停滞水を直ちに排水するとともに、付着した泥土を洗い流してください。
(2)冠水や多湿によって病気の発生が懸念されるので、品目ごとに使用基準に従い殺菌剤を散布して予防に努めてください(特にべと病、疫病、立枯性疫病など)。
(3)生育回復を図るため、被害葉や被害果、くず果の整理を早めに行ってください。また、整枝、誘引などの管理を徹底し、草勢の回復に努めてください。
(4)圃場表面が乾いたら、畦間の中耕を行うなど土壌中の空気の流通を図り、根の活性化に努めてください。
(5)障害の状況に応じて、液肥の葉面散布など追肥を行い、草勢の回復に努めてください。
(6)浸冠水や土に埋没するにより、回復の見込みのない場合は直ちに整理し、代替野菜の作付を検討して下さい。秋野菜では、はくさい、だいこん、かぶ、つけな類等があげられます。は種限界の目安は次のとおりですので参考にしてください。
はくさい:県中南部8月中旬
だいこん:8月下旬
かぶ:9月下旬
つけな類・中国野菜:9月下旬

花き


排水対策と事後の栽培管理を速やかに!!
(1)滞水している圃場は、溝切りなどにより速やかに排水を促します。とくに、きく類は過湿の影響を受けやすいので、早急に作業を行います。
(2)株が倒伏・傾倒した場合は、時間が経過するほど茎の曲がりが戻りにくくなるので、直ちに株を立て起こします。併せて、支柱やネットの緩みを修復します。
(3)茎葉の折損や損傷のひどい部分は除去します。また、病害の発生を防ぐため、殺菌剤を散布します。
(4)草勢が弱った場合は、液肥の葉面散布等により回復を図ります。

果樹


被害の軽減に努めましょう
(1)滞水した圃場は溝を切るなどして排水に努めます。
(2)枝のごみ、果実の泥を排除するとともに、果実腐敗性の病害や斑点落葉病・褐斑病等を防止するために、殺菌剤を散布して感染を予防します。また、果実に腐敗等が確認された場合は速やかに取り除きます。
(3)斜めに傾いたり、横になった樹体は、そのまま不用意に引き起こすと、残っていた根も切ることになるので、倒れた側からスコップで少し掘り下げるなど、注意深く戻します。

飼料作物


排水対策、草勢回復に努めましょう
(1)滞水等がある圃場においては、溝を切るなどして速やかな排水に努めます。
(2)牧草は、圃場が乾いたら速やかに二番草の収穫を行うとともに、草勢を確保するため追肥を確実に行います。
飼料用とうもろこしにおいて湿害等が認められる場合は、とうもろこしの草丈等を考慮し作業が可能であれば追肥を行います。
(3)土砂の流入により、収穫が見込めない場合は草地更新を検討します。今年度の秋播種を行う場合は、土壌改良材、種子、肥料等の準備をします。

 

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