JAいわて平泉は、岩手県南部の一関市、平泉町の1市1町で構成されています。
温暖な気候を活かし、トマト、ミニトマト、ピーマン、なす、きゅうりといった果菜類の栽培が昔から盛んな地域です。
当地方では、関係機関が協力して新規就農者を支援する体制が整備されており、その甲斐あって最近では、新規就農者や若手生産者が増えてきています。そこで、JAの各部会では次代を担う若手生産者を応援するため、若手同士の交流促進や生産技術活動を支援しており、グループ活動の支援が行われています。

各品目の担い手・若手グループの活動を紹介します。

 

1 トマト

トマトは、JAいわて平泉トマト部会の担い手班としてグループ活動が行われています。
JA合併前の平成16年にJAいわい東トマト部会の活性化対策の一環として、産地としてあるべき将来像の実現に向けて、同じ意思のあるものが集い活動することを目的に設立されました。当初は、視察研修が主な活動でしたが、平成18年に北海道のトマト産地である平取町への視察研修が転機となり、栽培技術研究も行うという活動目的を明確にしたうえで、班の再編成が行われ、現在の活動の基礎となりました。
現在の主な活動は、年4回、班員同士の圃場巡回や、先進地視察の研修のほか、品種比較や栽培試験が行われています。
今年度は、青森県の試験研究成果であるトマト片側4段摘心Uターン2本仕立て栽培の実証に取り組み、同じ実証を行っている江刺の若手生産者との交流も行われました。また、台木の試作も行われ、部会の課題でもある土壌病害に有効な台木の選定が行われました。設立当初14名だった会員は、JA合併を経て今では30名に増えており、新規就農者にとっては、栽培技術の情報交換もできる仲間づくりの場として大きな役割を担っています。


圃場巡回で新規栽培者の圃場を見学(先輩からの栽培指導)


2 なす

なすは、平成27年頃、「同じなすを作っていて会ったことがない、お互いを知らない」という若手生産者の声をきっかけに、JA担当の声かけで若手生産者がお互いの圃場を訪れたのが、グループ活動の始まりです。
その後、相互圃場巡回や、管内の優良農家の圃場視察や先進地研修、トマト部会担い手班の活動見学など、各自の農業経営にとって実のある活動となっています。

 ベテラン生産者から技術を学ぶ


 また、活動の様子は、部会の役員会や検討会に報告し、部会活動にも反映させています。活動当初は4名でしたが、メンバーも徐々に増え、グループ活動として年々パワーアップしています。


 令和元年度には、「自分たちの作った美味しいなすを食べて欲しい、産地をPRしたい、仲間を増やしたい」という思いで、「なすフェス」を初めて企画し開催しました。
「なすフェス」では、なす部会で作成したレシピを基に、地元飲食店でなす料理が提供され、地元産の美味しいなすのPRを行いました。
また令和2年度も、地元飲食店2店の協力により、なすを使用したお弁当をテイクアウトで提供、テレビ取材も受け、県内へ広く産地の発信が出来ました。反響は非常に大きく、他の部会からも注目される活動となっています。


大盛況のなすフェス


令和2年なすフェスチラシ


3 ピーマン・ミニトマト


 ピーマン・ミニトマトも他の部会活動にならって、若手同士や優良生産者の圃場巡回などが行われています。

 ピーマンでは、若手生産者からの要望に応える形での活動も始まっており、育苗について勉強したいという声に応えるため、来年1月からはベテラン生産者の圃場で育苗指導会が予定されています。これから自家育苗に取り組む若手生産者もあることから、ベテラン生産者の技術継承の場としても期待されているところです。


ピーマン育苗の情報交換


 以上のように、グループ活動を通じて若手生産者同士の交流のみならず、地域の技術課題解決の取り組み、産地PR活動による新規栽培者の確保、ベテラン生産者の技術継承など、各グループで様々な取り組みが始まっています。
産地が維持継続していくためには、若手の活躍も重要になってきますが、若手生産者が自ら活動を展開できるように、今後も関係機関で支援していきます。