質問内容:
いもち病に悩まされております。いもち病の防除方法を教えてください。

回答:
いもち病は、稲に発生する病気で最も被害程度が高く、生育期全般を通して地下部を除く稲のあらゆる部分に発生します(いもち病菌はカビの仲間です)。発生時期や発生部位により、苗いもち・葉いもち・穂いもち等と呼ばれます。
防除対策については、薬剤防除も大切ですが、まずはいもち病を発生させないよう以下のような環境作り(耕種的対策)が基本となります。
1 無病種子の使用。いもち病の発病ほ場から採種しない。種子消毒は必ず行う。
2 移植後、補植用の取り置き苗は早めに処分する(土中に埋める等)。
3 いもち病に強い品種(いもち病抵抗性品種)を選ぶ。県内の主要品種のいもち病抵抗性は以下のとおり。いもち病に絶対的な抵抗性を示す品種はありません。
・ひとめぼれ  葉いもち:やや弱 穂いもち:中
・あきたこまち 葉いもち:やや弱 穂いもち:やや弱
・いわてっこ  葉いもち:中   穂いもち:強
・どんぴしゃり 葉いもち:やや弱 穂いもち:強
4 育苗ハウス周辺で、籾殻や稲わら等を放置・使用しない。(伝染源となる恐れ)
5 高温多湿を避け、風通しを良くする。(林等に囲まれたほ場はいもち病が発生しやすい。畦畔の草刈りを行う等)
6 基肥や追肥は、窒素肥料が過多にならないようにする(適正な施肥量を守る)。また、未熟堆肥の投入や生わらの春すきこみした水田で多発した事例がある。
7 稲体の抵抗力を高めるため、ケイ酸質肥料(ケイカル、みつかね、けい酸加里他)を施用する。
次に、いもち病に有効な薬剤(殺菌剤)の使用についてです。薬剤使用にあたってはいもち病を発生させないこと(予防)、また、いもち病が発生した際の拡大をくい止めること(防除)の2つの視点があります。
具体的には、粒剤の育苗箱施用(苗いもち、葉いもち予防)や水面施用(葉いもち、穂いもち予防)が発生の予防を目的として使用されるのに対して、いもち病発生時に使用する水和剤や粉剤等による茎葉散布は防除(拡大防止)を目的としています。(茎葉散布に用いられる薬剤にも効果の持続性等によって、予防効果の高い剤や治療効果の高い剤があります)。
本県では、上記のように薬剤の特性やいもち病に対する効果、コスト、労力等を総合的に勘案し、6つの「いもち病防除体系」を示し効率的ないもち病防除を推進しています。この体系をもとに、各地域で薬剤等を選択していますので、詳しくは下記の最よりの農業改良普及センターへお問い合わせ下さい。