◆ 牧草 1番草の収量、品質を確保するため、早春の施肥を確実に行いましょう。
 
1 早春施肥
牧草は平均気温5度から生育を開始します。今冬は積雪期間も短かったため萌芽も早まっていると考えられます。イネ科牧草の刈取り適期は出穂期前後ぐらいとされますが、出穂期は萌芽期からの気温と日照時間で決まります。施肥時期を遅らせても出穂期を遅らせる効果は期待できません。したがって草地を見回り萌芽を確認し、圃場にトラクタが入れるようになったら、ただちに施肥を行うことが重要です。春の施肥遅れは、遅れた分だけ牧草の生長が妨げられることから、一番草の減収に直結します
早春の施肥は速効性のある化学肥料を中心に行います。また、この時期の堆肥やスラリーの大量散布は、収穫までに分解が十分に進まず集草時に混入しやすいことや、さらに牧草中のカリやタンパク含量が高まることで、グラスサイレージの発酵品質低下を招きやすいので避けましょう。
維持管理草地の施肥目安は、表のとおりです。とくにも草地の除染を行った地域では、牧草中の放射性セシウム含量の上昇を抑えるために、成分バランスの取れた必要量の施肥に努めてください。



2 早春に施肥をする重要性
イネ科牧草は草種に関係なく1番草の収量が年間収量を決定し、特にチモシーではその傾向が顕著です。
早春の施肥により越冬したイネ科牧草の茎が有穂茎(出穂する茎)となる割合が増えます。有穂茎は無穂茎より6~7倍の重量があり、1番草でより多くの有穂茎を確保すれば乾物収量が増えます(イネ科牧草は有穂茎と無穂茎の両方をもっています)。
また、早春の施肥は施肥時期に加え、牧草にすばやく窒素を吸収させることが重要です。施肥した時期が同じでも速効性に優れた肥料の方が、有穂茎の形成に効果が高く、その結果収量が増加することが報告されています。
草地の安定多収を目指して、まずは早春の施肥に取り組んでみましょう!!



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